鉄道の優先席(シルバーシート)を日本で最初に導入したのは伊豆箱根鉄道大雄山線

シェアする
鉄道の優先席(シルバーシート)を日本で最初に導入したのは伊豆箱根鉄道大雄山線
今回貼り出されたステッカー

伊豆箱根鉄道株式会社(静岡県三島市)の大雄山線では9月11日から「駿豆線と大雄山線および国鉄時代の中央線に優先座席制(シルバーシート)が日本で初めて導入されました」と歴史を紹介するステッカーを車内の窓に貼り付けた。

敬老の日に導入

シルバーシートは今から50年前の1973年9月15日、敬老の日に合わせて「高齢者や体が不自由な人へ何か役に立てないか」と同社鉄道部が考案。同じく導入を検討していた国鉄時代の中央線と同日に優先座席制として導入したという。現在はけが人や体調不良の乗客、妊婦なども対象の「優先席」と改称し運用されている。当時は1編成3両のうち運転台のある前後2両、大雄山線は7編成だったため14か所設置された。当初シートの色はえんじ色であったというが、1979年から導入された3000系列車から現在のシルバー色に切り替えた。

シルバーシートを周知する駅員=伊豆箱根鉄道提供

「ゆずりあいを大切に」

ステッカーに「ゆずりあいを大切に」との文言が記されている通り、同社では車内マナー向上を目的に今回の貼り付けを行っており、4年前の同時期にも同様の企画を実施したという。

ステッカーは9月30日(土)頃に撤去予定だというが、同社の担当者は「シルバーシートの歴史を知ることで優先席付近での譲り合いを意識していただけたら」と話した。

住所

神奈川県南足柄市伊豆箱根鉄道大雄山線

公開日:2023-10-05

関連タグ