【横浜市の中学校給食潜入レポ】「もっと美味しく、もっと楽しく」栄養士さんの想いとメニュー開発の裏側に迫る!

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【横浜市の中学校給食潜入レポ】「もっと美味しく、もっと楽しく」栄養士さんの想いとメニュー開発の裏側に迫る!

毎月中学生の娘が学校から持って帰ってくる給食の献立表。メニューが文字だけでなく写真でも紹介されていておいしそう。密かに楽しみにしています!

季節感もあり、かわいく見やすいのもポイント。11月は秋の味覚を感じるメニューが満載です

それにしても、栄養バランスの良い「おかず4品と汁物」で毎日異なるメニューを考えるのってすごく大変そう(汗)。味付けも和・洋・中、時には世界各国の料理などバラエティー豊かな献立が並んでいるけれど、一体どんな風に作られているのだろう?

今回中学校給食の献立改善のためのテストキッチンを行うと聞き、特別にその様子を見学させていただきました。

(取材日/2023年9月21日)

小学校給食を作っていた栄養士さんが考案

中学校給食を考えている栄養士さんたち。いつもはあと1人加えた5人で献立を作成しています

実は横浜市立中学校に通う生徒の胃袋を支えているのが、この栄養士さんたちなんです。かつては小学校給食を作っていたメンバーということで、長年の経験から子どもたちの好みは把握済み!それでも毎月の献立づくりは試行錯誤の連続なのだとか。

定期的に行われる献立改善では、人気メニューのブラッシュアップとあわせて、苦手な食材を美味しく食べてもらうために作った新しいメニューの試作を行うとのこと。食材がずらりと並んだキッチンで調理がスタートしました。

好き嫌いがなくなる魔法のメニュー?!

中学生の苦手食材「青菜」と「きのこ」。美味しいのに!

献立作りに生かすため、食べ残しの量は定期的にチェック。中学生が残しがちな食材は、きのこや青菜、豆類、海藻類などだとか。見事にうちの娘の嫌いなものと合致しています(笑)。う~ん、どれも健康によいものばかりなので、親としては食べて欲しいところですが…。

好きなものばかりを入れれば、子どもたちが食べてくれるのは当たり前。でもそれでは栄養が偏った食事になってしまう。「味付けも子どもたちは塩分が多いものを好むのですが、それでは身体によくないですよね」。栄養士さんたちは常にそんなジレンマと闘っていると言います。栄養バランスと子どもたちが美味しいと感じるメニューの両立。想像以上に難しそうです。

より美味しく、楽しいメニューを開発すべく「レッツ、クッキング!!」
協力:東京ガス業務用テストキッチン「厨BO!YOKOHAMA」

しかし、そこは食のプロ!!苦手なものでも美味しく食べられるように工夫しています。今回は「ほうれん草ときのこの炒め物」(苦手食材をあえて2品使い!!)を、下記4つの味付けで検証しました。

ほうれん草ときのこの炒め物

  • のりバターしょうゆ
  • 中華みそ炒め
  • ソース炒め
  • バターカレー

見た目はあまり変わらないように感じますが、それぞれが特徴的で絶品!!

この組み合わせ…絶対美味しいでしょ(笑)。娘が苦手な食材を出す時の参考にしたい!

開発したレシピに沿って、手際よく作っていきます

「給食だから」食べられる

「バターカレーは香りで食べてみようと思ってもらえそう」「もう少し炒める時間を短くした方が食感が良いかも」「のりバターは歯に付くのが気になる?」完成後は実際に試食して意見交換も。

「同じ食材でも、味付けや調理法を変えたら『美味しかった!』『食べられた!』になることも多いんです。そんな食の経験が好き嫌いをなくすことにつながれば嬉しいですね」と話してくれました。

「子どもたちの笑顔が原動力になります」

確かに家のお弁当や食事だと、子どもの苦手な食材は自然と外してしまうので、食べる機会になるのは有難い。みんなで一緒に食べれば、ちょっと位の好き嫌いも頑張って食べられたり、大人でも「食わず嫌いだった」ということはよくありますから。

ほうれん草ときのこの炒め物、どの味付けが採用になるか楽しみですね。

▼4種のレシピを特別公開▼ 

人気メニューはさらに美味しく改良

まだまだ検証は続きます。新メニューは味付けの確認!

塩麻婆豆腐

麻婆豆腐に入れるにんじん。彩りにもなり、栄養価もアップ

新たにメニューに加える「塩麻婆豆腐」には、にんじんやたまねぎ、小松菜が入っていました。我が家の麻婆豆腐には、ひき肉と豆腐しか入らないですし、ともすればレトルト食品を使うことも(汗)。実際に作っているところを見て、本当に手間ひまかけて作っているんだな~と実感。

具沢山!彩りをよくすることは献立づくりのポイントの一つ

揚げ鶏肉のチーズソース

チーズソースを作っています!

ボリュームたっぷりのからあげにソースを絡める

実はこのからあげ。生徒のアイデアから生まれたメニューなのだとか。味付けや揚げあがりの色のほか、チーズソースは冷めた時に固まりがち※なので、水の分量や片栗粉が必要かどうかをチェック。お弁当で出した時に美味しく食べられるよう、様々な視点から検証していきます。※給食のおかずは、食中毒防止などの安全管理のため、85度以上で調理後、一度19℃まで冷却しています

ルーローハンの具

手早く調理します!

パクっ!

おいしそう!

鶏肉とマカロニのクリーム煮

美味しさの決め手になる「食感」にもこだわります

また人気のマカロニクリームは、調理後に一旦冷却した時に、マカロニの固さがどうなるか。食感や味を確かめながら、最適な茹で時間などを検証していました。

美味しさの秘訣は〇〇だった!

調味料の量もきっちりと計量。料理中は真剣そのもの

最後に栄養士さんたちに話を聞くと、「成長過程である中学生の食事は、本当に大切なんです。将来の健康や食生活を豊かなものにして欲しい」と、共通の想いを語ってくれました。季節のメニューや世界各国の料理を取り入れているのも、日々の給食メニューから食への興味関心を広げて欲しいという想いからなんですね。

今回作成したメニューたち

今回開発の裏側に潜入し、「美味しく食べて欲しい」「子どもの笑顔がみたい」。そんな我が子の食事を考える親と同じように、愛情をいっぱい込めて中学校給食のメニューが考えられていることが分かりました。好き嫌いがなくなる魔法のメニューの一番のスパイスは、「愛情」だったんですね。献立表を見るのがますます楽しみになりそうです!

▼今回検証したメニューの一部は11月に登場します▼

中学校給食の献立表(表面)

裏面は食育ネタが満載です!

▼家庭でも作れる!給食のレシピはこちらから▼

https://kyushoku.city.yokohama.lg.jp/recipe

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住所

神奈川県横浜市

公開日:2023-10-31

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