「公園に猛毒キノコ発生」などと、新聞やテレビでセンセーショナルに取り上げられるのがカエンタケである。「食べれば確実に死ぬ。触るのも危険」と警告している。
昔カエンタケは珍しいキノコであった。約10年前からカシノナガキクイムシによる病害により、コナラやクヌギの立ち枯れが目立ち、こうした弱った木の根元から出るカエンタケも増加した。
カエンタケはボタンタケ科のキノコで、10cm位の真っ赤な姿は、火炎のようでもあり地中から出た指のようでもある。
「危険」というが、スズメバチやマムシ、マダニのように人を襲ってくるわけではないので、それ程怖がる必要はない。実は触っても水で洗い流せば何の心配もないのだが、皮膚の弱い人が炎症を起こした例はある。但し、毒性が強いので食べるのは不可である。
夏から秋にかけて、瀬谷区内の公園、緑地などで弱ったコナラの根元を探せば、異様・形のカエンタケに遭(あ)えるであろうが、念の為、触れるのは控えた方が良い。
瀬谷区およびその周辺地域の自然環境をよりよいものにして次世代に引き継ぎたいとの願いから生まれたボランティア団体。畑作、水路及びビオトープの生物環境保全や生物観察会、環境保護に関する講演会開催、小学校総合学習や教員研修会への支援等に取り組んでいる。