茅ヶ崎の特産「しらす」。このしらすを題材にした絵本『しらすどん』(岩崎書店/税込1,540円)が、2021年7月に刊行しました。
同作は、しらす一匹一匹に命があり、人間は食事としてその命をいただいているという事にあらためて気づいた作者が、主人公の男の子を通じて食べ物の大切さにフォーカスした作品です。
作・絵を手掛けた最勝寺朋子さんは、「馴染みのあるしらすが、どんな風に海で暮らしていたのか、食べ残されたらどうなるのか…そういうことを想像しながら、おいしく食べて頂けるようなきっかけになればと思って作りました」と話します。
しらす漁に同行も
実は、最勝寺さんは元タウンニュースの記者。担当する秦野エリアで取材中に、後の師匠となる生物画家・舘野鴻さんに出会い、退職後の2年前から本格的に創作を開始しました。
「子どもたちに間違った情報だけは与えてはいけない」と、しらす漁に同行したり、漁師や博物館、水族館など元記者らしい視点で各方面へ入念な取材を重ねました。
また、しらすや海中の絵をより自然な描写に近付けようと、スキューバダイビングのライセンスも取得して実際に海に潜ったといいます。
最勝寺さんは「しらすは茅ヶ崎の皆さんにとって身近な食べ物だと思います。絵本を楽しんで頂き、海の恵みを感じたり、地元のしらすのおいしさを味わってください」と呼び掛けています。