茅ヶ崎市内で多彩な活動を展開する2組の夫婦がタッグを組み、「マイクロプラスチック問題」を切り口としたイベントを、2月26日(土)から3月21日(月・祝)まで開催します。約1カ月にわたる『マイクロプラスチックmeets』ではビーチクリーンをはじめ、有識者らを交えたシンポジウム、エシカルマーケット、映画上映会などを予定。イベントのクライマックスを飾るのは、サザンビーチの『茅ヶ崎サザンC』をマイクロプラスチックで彩るモザイクアートです。
主催する夫婦らは、「期間中はマイクロプラスチックごみの現状を楽しく学びながら、環境や自分、家族のために行動に移すきっかけになれば」と呼び掛けます。
高沢夫妻が始めた回収強化週間『マイクロプラスチックweek』がベース
『マイクロプラスチックmeets』と銘打った今回のイベント。
茅ヶ崎市十間坂在住の高沢祐次さん・江里子さん夫婦が2019年秋から手掛ける『マイクロプラスチックweek』がベースとなっています。高沢さん夫妻は、これまで地域活性化団体『chigasaki 0467』として、茅ヶ崎の魅力をSNSで発信。多岐にわたる活動の一環として、マイクロプラスチック削減に向けた活動も行ってきました。
「week」は、特定の日時や場所に集まることなく、期間中、各自が好きな時に海や街のマイクロプラを拾う企画。ビーチや街で拾ったマイクロプラスチックは、市内25カ所に設置された回収ボックスに届けるだけの画期的な仕組みとなっています。
「単発のビーチクリーンのイベントでは、仕事などで都合が悪くて参加できないという人も多い。それなら、みんなで集まることなく、各自で好きな時に拾ってもらえば良いと考えたんです」と江里子さん。昨年から自宅玄関でマイクプラスチックを生まない計り売りの雑貨店『meguru』を主宰しています。
第6回目となる今回は、各方面から声が掛かり、神奈川工科大学の教授や、環境問題や社会問題に取り組みダイバー、小学生らとともに交流イベントを開催することに。
祐次さんは、『今回は縁があって初めてたくさんの人と一緒にやるから『meets』だなと。新しい出会いや、新たな発見があればという思いも込めて」と、『マイクロプラスチックmeets』と命名したそうです。
池田夫妻の思いが重なり、初コラボへ
そんな折、茅ヶ崎市内で同じように、海洋プラごみについて思いを馳せる夫婦がいました。サザンビーチでコワーキングスペース『Cの辺り』を運営する池田一彦さん・美砂子さん夫妻です。
池田夫妻も同所を拠点に、「海洋プラごみ」を題材にした映画の上映会を検討。鑑賞後は、参加者同士での対話や行動に結びつけたいと考えていた矢先に、高沢夫妻から連絡が入ったそうです。
「お互い目指す先は一緒。では、一緒にやりましょうとトントン拍子で話が進み、数週間で固まりました」と両夫婦で笑い合います。
サザンCにモザイクアート
今回のイベントの柱は4つ。
高沢夫妻主催の2月26日(土)のビーチクリーンを皮切りに、2つ目は3月12日(土)開催の大学教授らを交えたシンポジウム、3つ目は3月19日(土)のエシカルマーケットです。
そして、4つ目は池田夫妻が3月19日(土)に同時開催する『海とプラスチックの学校』。「映画・トーク・清掃・アートの時間」で構成され、中でも注目したいのが、『茅ヶ崎サザンC』をマイクロプラスチックで彩るモザイクアート企画です。
アルファベット部分に、キレイに洗ったマイクロプラごみを一つ一つ丁寧に貼り付けて、アートとして昇華。新たな命を吹き込みます。基盤には、点字の広報紙を作成する際に大量に出る、樹脂製の「点字原板シート」を採用。どこを切り取っても「循環」しているのが特徴です。
子どもから大人までオープン参加可能で、完成後は、記念撮影も楽しめます。茅ヶ崎市観光協会の後援でモザイクアートの展示は、3月19日夕方〜21日(祝)を予定。
『海とプラスチックの学校』概要
■第2部 14:30〜17:00 清掃の時間&アートの時間
参加費無料 /申込不要・オープン参加
池田夫妻は「観て聞いて学ぶだけでなく、実際に海洋プラを拾って、触れて遊べる体験型の催しです。1ピースだけの参加も可能です。ぜひお子様と一緒に参加ください」と語ります。
また、高沢夫妻も「環境問題は硬くなりがちですが、遊びの要素を取り入れて一緒に楽しみましょう」と呼び掛けています。