「不思議の国のアリス」のはじまり
現在170以上の言語に翻訳されている不朽の名作『不思議の国のアリス』。そのはじまりを知っていますか?
『不思議の国のアリス』は、1862年に、数学講師のルイス・キャロル(本名:チャールズ・ラトウィッジ・ドッドソン)が、舟遊びをしていたリデル家の三姉妹(次女アリス)のためにきかせた即興のお話がもとになっています。その2年後の1864年、ルイス・キャロルは、その即興のお話に挿絵を添えて、世界で1冊の本『地下の国のアリス』をリデル家の次女アリスにプレゼントします。これが、『不思議の国のアリス』の原型です。
その後、挿絵を著名な風刺挿絵画家のジョン・テニエルに依頼し、『不思議の国のアリス』は1865 年に、ロンドンにあるマクミラン社から出版されました。ルイス・キャロルの挿絵をもとに描かれたテニエルの挿絵は、現在のアリスのイメージをかたちづくりました。その後、ハリー・シーカーがテニエルの挿絵の一部をカラー化。青いドレス、白いエプロン、金髪、青いリボンというアリス像がここで確立します。時を経て、ジョン・マックファーレン、ディズ・ウォリスらの手によって『不思議の国のアリス』と『鏡の国のアリス』の挿絵は全てカラー化され、現在に至ります。
横浜高島屋ギャラリーでは、出版160周年記念して、マクミラン社が有するハリー・シーカー、ジョン・マックファーレン、ディズ・ウォリスのカラー原画などを日本で初めて展示します。
日本初公開「不思議の国のアリス」カラー原画
ハリー・シーカー、ジョン・マックファーレン、ディズ・ウォリスによるカラー原画のほか、ルイス・キャロルがアリスにプレゼントした 「地下の国のアリス」(復刻版)や、「不思議の国のアリス」のオリジナル木版から再プリントしたジョン・テニエルの挿絵集の他、ルイス・キャロルの貴重な資料も展示されます。
約160年の挿絵の変遷を一堂に
「不思議の国のアリス」のはじまりの挿絵から最近のものまでを一堂に見ることができます。(一部の原画となります。)
また、貴重な原画・再プリント版画は、お話を添えて展示されるので、物語を知らない人でもアリスの世界を楽しむことができます。
オリジナルグッズも
展覧会オリジナルグッズをはじめ、たくさんのアリスグッズも販売されます。大人がときめくデザインのグッズが集まります。