脱炭素をめざす川崎を支えるレゾナック「これからも地域とともに」

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脱炭素をめざす川崎を支えるレゾナック「これからも地域とともに」

創業90余年、新事業にも着手  

 1930年に川崎の地で工場を設立し、以降、京浜工業地帯の一翼を担い日本の大手化学メーカーとして成長を遂げてきた『レゾナック川崎事業所』

 長年にわたり培ってきた技術と実績をいかし、2003年からは「プラスチックケミカルリサイクル」という新たな事業も推進。家庭から回収されたプラスチックごみを熱分解することで、「アンモニア」と「炭酸製品」に再生させるという独自の取り組みで、「アンモニア」は衣類に使われるアクリルやナイロン繊維などの原料となり、「炭酸製品」はドライアイスや飲み物にも利用されるという、脱炭素・エコで環境に優しい画期的な技術が注目を集めています。

納涼祭、「川崎の魅力満載」で賑わい

 そんな業界をけん引するレゾナックですが、地域交流や社会貢献にも重きを置いています。その一つが、富士通スタジアムで毎年夏に開催している『納涼祭』。特に2024年は、市制100周年にあわせ、「レゾナックかわさきマルシェ」と銘打ち、盛大に開催!川崎発祥の大川食堂の「三角おむすび」や、川崎生まれの唐辛子「香辛子」を使い美遊JAPANが開発した商品などの直売会、地元の子育てママが集う「川崎区盛り上げ隊!」によるワークショップ、各種ゲームや抽選会などの子ども向けイベントも数多く企画され、会場に集まった社員や家族、地元町内会、行政や企業関係者ら約1200人で賑わいをみせました。

 同社川崎事業所・総務部部長の安藤直人さんは「川崎の良いモノや魅力を多くの人に知ってもらう機会になりましたし、ご参加いただいた皆さんの交流の場としてお力添えできたようで良かった」と振り返り、今後も継続していく考えを示しています。

キャリア教育も視野に入れた「工場見学」、安全への責務も

 また、レゾナックの事業紹介や環境・安全への取り組みを理解してもらうために実施しているのが『工場見学』です。最近は、学習支援の場として「寺子屋」からの依頼もあり、そこで学ぶ小学生も見学にきて、化学やリサイクルについて学びを深めているそう。2024年は、専門的な生涯学習を提供する「かわさき市民アカデミー」の関係者も訪れ、レゾナックの事業に高い関心を寄せました。

 さらに見学者を受け入れるだけでなく、中学校への出前授業を行うなど、キャリア教育という面でも力を入れているレゾナック。「将来の働き方や生き方を考えるきっかけにしてもらいつつ、当社の事業を知ってもらうことで、化学やエンジニアリングに関心をもつ子どもたちが増えるとなお嬉しいですね」と思いを込めます。

 他にも、地元町内会と連携し防災に関する話し合いやイベントを実施したり、従業員を対象にアルミ缶回収を行い、その収益金を川崎市健康福祉局に寄付したりと、社会貢献活動にも積極的に取り組んでいます。また、地元町内会や住民向けに会社のことや安全・管理に関する説明会を毎年欠かさず実施することも、「化学メーカーとしての責務」と強調します。

当時の面影を残す人気のロケ地

 レゾナック川崎事業所の敷地内には、1931年(昭和6年)に建てられた「本事務所」が、今も変わらずに当時の面影を残しています。吹き抜けの階段やステンドグラス、腰掛けの装飾など洋風建築の美的価値や趣きを現代に伝えており、1999年には川崎市で民間では初めてとなる国登録有形文化財として登録されました

 今では人気のロケ地にもなっていて、映画「シン・ゴジラ」や、最近ではNetflixで配信されている「恋愛バトルロワイヤル」など、数多くのドラマや映像にも使用されています。戦後、昭和天皇が全国行幸された際の初めての訪問地としても知られる本事務所とあって、訪問者からも高い関心が寄せられているそうです。

川崎の新たな歴史は「水素」から 

歴史を紡ぎ、夢のある未来へ――。

 新たな挑戦を続けるレゾナックは今、この川崎の地で、新たな試みを始めています。その一つが、世界初といわれる「川崎キングスカイフロント東急REIホテル」(川崎区殿町/5階建て・客室186室)への水素の供給です。同社から約5㎞離れたホテルへパイプラインにより水素を運び、燃料電池で発電するという仕組み。使用済みプラスチックから作った水素は、まさに地球に優しい脱炭素の取り組みです。またJR東日本が2030年の導入をめざす「水素ハイブリッド電車・HYBARI」の実証実験にも、水素を供給しているのです。

レゾナックの発展を後押しした川崎市への感謝と期待も表しています。

安藤さんは「地域・行政・企業の連携が強いことが川崎の魅力。何か課題があった時には互いに協力し解決しようとする繋がりがあるし、そのための交流の場も多い。こうした先人の皆様が作り上げてきた100年を大切にしながら、新たな100年に向けさらに発展させていくために、当社としても川崎のため市民のために力を注いでいきたい」と話してくれました。

取材にこたえてくれた安藤さん(右)と白川さん

住所

神奈川県川崎市川崎区扇町5-1

問い合わせ

株式会社 レゾナック

ホームページ

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公開日:2024-09-26

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