戦後80年の節目に合わせ、相模原市民ギャラリー(中央区相模原1-1-3 セレオ相模原4階)で8月2日(土)から8月24日(日)、「戦後80年 江成常夫写真展 沈黙の伝言」が開催される。主催は相模原市(同ギャラリー)。
毎年、同ギャラリーでは自主企画展を開催しており、担当者は「戦後80年のこのタイミングで実現したかった」と江成氏に交渉し開催に漕ぎつけたという。

2019年に開催した江成常夫写真展の様子
国際的に評価される相模原の作家
江成氏は1936年相模原市生まれの写真家で、半世紀以上にわたり「負の昭和」をテーマに制作を続けてきた。その活動は戦火で失われた声なき声を代弁し、現代にその災禍を伝えるものであり、木村伊兵衛賞や土門拳賞などを受賞。
近年では複数の作品が米国のテキサス大学付属「ドルフ・ブリスコー米国史センター」に収蔵されるなど、国際的にも注目されている。

江成常夫氏
沖縄と広島・長崎、戦争の傷跡
本展では、「もの言わぬ語り部」として戦争の惨劇を伝える沖縄のガマ(自然洞窟)とそこに残された遺品の写真、そして広島・長崎の被爆者たちのポートレートを中心に展示する。主催者は「戦後80年の今、本展が平和を祈念する機会となれば」としている。

「GAMA CAVE 霊魂がやどる聖地」より 『クラシンジョウガマ』 2011年
会期中の8月9日(土)午後2時から午後3時には江成氏が作品を語るギャラリー・トーク、8月24日(日)午前10時30分から正午には東京藝術大学名誉教授の伊藤俊治氏との「フォトシティさがみはら25周年記念対談」も開催される。
開館時間は午前10時から午後6時まで (最終入場午後5時50分まで)。水曜休館。観覧無料。問い合わせは同ギャラリー【電話】042-776-1262。