みどりアートパークで7月11日(金)から13日(日)の3日間、「シベリア抑留」の記憶を語り継ぐイベントが開催される。主催は「ひと・まち」長津田倶楽部。
シベリア抑留とは、第2次世界大戦後、武装解除され投降した約60万の日本軍捕虜や民間人が労働力として当時のソ連に連行されたもので、酷寒の地の劣悪な環境下の強制収容所で約6万人の死者を出した。戦後80年の年に、当時を知る人の記憶を後世に語り継ごうと同倶楽部が作品展示や映画上映、講演会などの催しを企画した。
作品展示は期間中の3日間、地下ギャラリーで行われる。シベリア抑留の体験者が当時の様子を描いた絵画作品を多数展示する。午前10時30分から午後6時。入場無料。
映画上映は12日(土)の午後1時から、ホールで行われる。上映するのは、第2次世界大戦後にいわれのない罪によって逮捕された日本人を描いた、実話を基にした作品『阿彦哲郎の物語 戦争の囚われ人』。上映後には同映画を撮った佐藤伸寿監督と、3年間のシベリア抑留を体験した西倉勝さんによる講話も行われる。午後6時終了予定。チケット代1000円、中学生以下無料。定員300人。
講演会は11日と13日に地下リハーサル室で行われる。11日は『シベリア抑留 最後の帰還者』など日本近現代史や戦後補償史の著作を出している栗原俊雄さんが登壇。13日は、シベリア抑留者支援・記録センター代表世話人の有光健さんと、父がシベリア抑留者で2022年に死亡の事実を知らされた経験を持つ有賀勇次さん(緑区在住)が登壇する。両日ともに午後1時30分から午後2時30分まで、入場無料。定員は各日50人。
映画上映と講演会は要事前申し込み。申し込みはグーグルフォームから。同倶楽部の佐々木京子さんは「若い世代に語り継いでいきたい。中学生以下は上映会も無料なので、ぜひお越しいただければ」と来場を呼び掛けている。問い合わせは佐々木さん【電話】070・6640・8727。