横須賀美術館(鴨居4の1)で始まった企画展「住友洋画コレクション──フランスと日本近代絵画名品選」の関連企画として、住友重機械工業(株)から横須賀市に寄付された浦賀ドックの来し方をひも解く展示が行われている。
江戸時代中期、異国船の脅威に晒されるようになった幕府が海防強化を理由に浦賀で造船建設を始めた黎明期の事情から、日清戦争後に戦艦だけでなく商船の必要性が増したことで設立された浦賀船渠。建造期が重なる浦賀第1号ドックと実業家の渋沢栄一が会長職を務める東京石川島造船所(浦賀の川間ドック)との関係性や戦後になって経営課題を抱え、住友銀行が主力行となって住友重機械工業が誕生するまでの経緯を紹介している。船の進水記念で発行されたデザイン性に富んだポストカードなども飾られている。会期は8月31日(日)まで。