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北鎌倉・八雲神社『面掛行列』復活<継承へ 例大祭で神輿を先導>2025年7月20日まで

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北鎌倉・八雲神社『面掛行列』復活<継承へ 例大祭で神輿を先導>2025年7月20日まで
お面をつけた7人が神輿を先導する

 北鎌倉の山ノ内地区に鎮座する八雲神社で、7月13日(日)から20日(日)まで例大祭(小泉権七祭典委員長)が行われる。同地区では、古くから伝わる「面掛(めんかけ)行列」を本格復活させようとする機運が高まっており、同祭最終日の20日に実施される神輿渡御で先導することが決まった。

 「面掛行列」は、お面をつけて神輿渡御に加わるもの。鶴岡八幡宮例祭の行列に倣ったものとされ、中世までさかのぼる風習であると考えられている。現在は坂ノ下地区にのみ伝わるとされていたが、この面掛行列が、山ノ内でも行われていたことが分かり、2年前に復活した。

始まりは円覚寺の洪鐘祭

 復活には、60年に1度行われる、円覚寺の洪鐘(おおがね)祭(まつり)の存在があった。この祭礼行列の一部として面掛の一行が参加していた。関係者によると、同行列は資料等で天保12(1841)年から存在を確認できたというが、いつの頃からか途切れていたという。

 洪鐘祭は、2020年が60年の実施周期になり、氏子中心に構成された実行委員会では、数年前から内容等を検討。そのなかで面掛行列復活の話がまとまった。
これまで使用していた7つのお面は、その貴重さから市の有形民俗文化財に登録されており、使用することはできない。そこで、複製を製作して当日に備えた。

 コロナの影響で延期となった同祭。23年に実施された際に面掛行列は復活した。

山ノ内の伝統に

 同行列の参加者は、これを契機に、長らく途絶えていた山ノ内地区での面掛行列の本格的な復活と維持、継承を必要と考え、「山ノ内面掛保存会」を設立。八雲神社の例大祭の神輿渡御に参加できるよう、検討が重ねられた。その後、同行列は昨年の同祭神輿渡御に参加。さらなる発展と、例大祭の成功を願い、今年、本格復活する。

昭和時代に実施された洪鐘祭に参加する面掛行列(提供写真)

 関係者は、「面掛は御霊の乗る神輿の先導。当日はしっかりと務めさせていただく。また、例大祭に注目が集まり、神輿や行列に参加したいという人が増えることが願い」と話した。

神輿渡御は20日

 神輿渡御は、7月20日午前11時50分に御仮屋(北鎌倉駅付近)を出発。円覚寺や明月院、建長寺などを巡り、午後4時30分に八雲神社に到着予定。面掛の先導は、出発地から建長寺までの約1・2Kmのみとなる。

開催日

2025年7月13日(日)~2025年7月20日(日)
7月20日「神輿渡御」午前11時50分に御仮屋(北鎌倉駅付近)を出発

住所

神奈川県鎌倉市山ノ内 八雲神社

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公開日:2025-07-14

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