ひみつの研究所をさぐれ〜登戸研究所と戦争の裏側〜
明治大学生田キャンパス(多摩区東三田)内にある「平和教育登戸研究所資料館」が、2024年初めて開催した夏の特別イベント「10代のための見学会」を、2025年も8月15日(金)に開催する。戦後80年の夏に、あの戦争における日本の加害の史実について、山田朗館長が若い世代に伝承する試みだ。
「戦争」や「平和」について意見交換も
特別イベントのタイトルは「ひみつの研究所をさぐれ〜登戸研究所と戦争の裏側〜」。対象は小学5年生から高校3年生で、山田館長の案内を受けながら登戸研究所資料館の展示を見学した後、グループに分かれて感想を述べあい、「戦争」や「平和」などをキーワードに意見を交わす。
戦時中に旧日本陸軍の「秘密戦」の研究・開発機関だった登戸研究所では、生物兵器や偽札、風船爆弾などが開発され、多くが実際の作戦に使われた。終戦時に証拠隠滅が図られたが、資料館ではこれら「秘密戦」の実態を、資料と写真で解説している。
風船爆弾に焦点
中でも風船爆弾は小説化されたこともあり、幅広い年代に関心を集め、現在開催中の企画展「風船爆弾作戦と本土決戦準備-女の子たちの戦争」は、好評のため会期を3カ月延長した。今回の特別イベントも、風船爆弾に焦点を当てた内容になるという。
山田館長は「若い世代に戦争のさまざまな面を知ってもらえるよう、わかりやすい説明を心がける」と意気込みを語る。
参加希望者は、資料館の公式ウェブサイト内の受付フォームから申し込む。先着15人。
問い合わせは資料館【電話】044・934・7993。