今年、開催60周年を迎える「横浜市こどもの美術展」が7月18日(金)から27日(日)まで、横浜市民ギャラリー=西区宮崎町=で行われる。
同展はギャラリーが開館した翌年の1965年から始まった。当時主流だったコンテスト形式とは異なり、作品に優劣をつけず、応募作品は全て展示するアンデパンダン(無審査公募)形式が特徴。これまでに18万点以上の作品が展示されてきた。毎年出品しているという子や、親子三世代で参加してきたというエピソードもあるという。
テーマは「たからもの」
今年のテーマは「たからもの」。自由テーマもあり、0歳から小学校6年生までの作品1524点が展示される。
小学4年生の相馬千代さんは、キャンプで自然に囲まれた時に感じた宝物の瞬間を描いた。「工夫したのは背景にいろんな緑を使ったところ。みんなの絵も楽しみにしている」と話す。小学3年生の中山心春さんと4歳の昴くん姉弟は、好きなアニメの印象的なシーンを絵に。昴くんは「赤と青を混ぜて紫を作った。楽しかった」と初挑戦の絵の具の感想を話した。
同展を担当者する学芸員の伊藤ちひろさんは「単純に絵を描くのが楽しいという作品から、だんだん自分の表現したいことが明確になる。子どもの成長が見られるので、ぜひ全ての会場を回ってほしい」と話す。
会期中は子どもが美術に親しむきっかけにと、同ギャラリー所蔵作品による展覧会を開催。親子でゆっくりと作品鑑賞ができる。ほかにも、展示室に隠れているキャラクターを探し、カードを完成させるとピンバッジがもらえる企画や、キラキラバッジを作るワークショップを毎日開催。7月26日(土)には60周年を記念し、サーカス音楽隊のパレードが行われる。
入場無料。会期中は無休で午前10時から午後5時(入場30分前)まで。