神奈川県指定無形民俗文化財の「お馬流し」が8月1日(金)から3日(日)にかけて行われる。本牧神社の特殊神事で460回を数える。同神社の當麻(たいま)洋一宮司は「節目の年でもあるので、本牧の地域の人々と心を一つにして、力を尽くしたい」と「一心一意」の志を掲げる。
「お馬流し」は地域のあらゆる災厄を「お馬さま」に託して本牧の沖合に流し去る神事。お馬さまは首から上は馬、胴体は亀で、境内で育てられた茅でつくられる。
初日の1日にお馬さまを奉製した「やぶ」と称する羽鳥家でお馬清祓い、2日に社殿に迎えられる。3日は送り式が行われた後、特別に飾られた車両で町内を巡幸する(午前9時、大鳥居前から出発)。1時間ほどかけて町内を巡り本牧漁港へ。11時からお馬流し神事が行われる。
今年は3日のお馬流しの後、本牧神社の前に本牧各町の神輿が集結。大鳥居前から本牧通りにかけて全町神輿連合渡御が行われる。本牧は戦後、米軍の接収期を経て幾多の困難を乗り越えてきた。戦後80年にあたり、當麻宮司は「本牧の歴史は戦後復興史そのもの。平和の祭りを享受して、当たり前のありがたさをしっかりと感じる特別な年だと思う」と語る。

町内の神輿が境内に集結=同上
期間中はライトアッププロジェクトを本牧全域で展開。新本牧公園と境内で行われる中区最大級の盆踊り&縁日は3日間とも開催される。境内での吹奏楽の演奏は2日は午後4時〜(本牧中)、3日は4時30分〜(大鳥中)。当日の様子は、マリンFM(86・1MHz)や神社の公式SNSで中継・配信される。