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「鬼より怖いもの」子育て日記・その6

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「鬼より怖いもの」子育て日記・その6

節分の日のことです。今年も鬼がやってきました。

もちろん本物ではありません。大人が頑張って演じる、あの鬼です。

ところが子どもは意外と冷静でした。

「鬼だ。」それだけです。

豆を投げます。逃げません。泣きません。

むしろ少し楽しそうです。

昨年はあんなに泣いていたのに。成長したものです。

ところが翌日。スーパーで事件は起きました。

入り口近くに大きな招き猫の置物がありました。

子どもはそれを見るなり固まりました。

動きません。

「どうしたの?」と聞くと、

「あれ、こわい。」

鬼は平気だったのに。

招き猫です。福を呼ぶ側です。

こちらは笑いをこらえるのに必死です。

さらに別の日。

近所の歯医者さんの前を通りかかりました。

入り口には大きな歯の模型があります。

今度は全力で後ずさり。

「いやだ。」「なんで?」

「見てる。」

確かに見ています。歯ですから。

しかし追いかけてくることはありません。たぶん。

またある日は、ゲームセンターの前で動かなくなりました。

原因はパンダの乗り物です。お金を入れると動くやつです。

笑っています。むしろ愛想は良い方です。

でも怖いらしい。

基準がまったくわかりません。

鬼は大丈夫。

招き猫はダメ。巨大な歯もダメ。笑顔のパンダもダメ。

子どもの世界には、大人の知らないルールがあるようです。

そういえば自分も昔、なぜか怖かったものがあった気がします。

暗い廊下だったか。夜のトイレだったか。テレビの何かだったか。

思い出せそうで思い出せません。

先日、その招き猫の前を通った時のこと。少し立ち止まったあと、子どもはそっと近づきました。

そして一言。「今日は大丈夫。」

どうやら和解が成立したようです。招き猫も少し安心したかもしれません。

あなたが子どもの頃、なぜか怖かったものは何でしたか。

『へんてこ子育て日記』はこちら

住所

神奈川県横浜市

公開日:2026-07-20

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