この連載は月1回、「ふたまたがわ歯科口腔外科」の中谷逸希院長が気になるお口のあれこれについてわかりやすく解説してくれるコーナーです。
地震や豪雨に備え、防災用品を見直す人が増えています。しかし、食料や水、懐中電灯は用意していても歯や口の備えは忘れられがちです。
避難生活では水が不足し、歯磨きが難しくなることがあります。慣れない生活による疲労やストレスも重なり、口内炎、歯肉の腫れ、入れ歯の不調、歯の痛みなどが起こりやすくなります。
防災袋には、家族一人ずつの歯ブラシを入れておきましょう。余裕があれば、歯磨き粉、歯間ブラシ、デンタルフロスなども用意しておくと安心です。
入れ歯を使う方は保管ケース、洗浄剤、入れ歯用ブラシを準備し、かかりつけ歯科医院の連絡先も携帯してください。これらの用品は、非常食などと一緒に年に一度点検し、使用期限や劣化を確認して交換しましょう。
水が十分にない時は、食後に少量の水やお茶で口をすすぐか、すすがずにそのまま吐き出しても大丈夫です。少ない水でも口の中を十分に清潔にできます。歯ブラシがなければ、清潔な布や口腔ケア用ウェットティッシュで歯の表面を拭くだけでも違います。
また、災害時に急な歯の痛みや入れ歯の不具合で困らないよう、自分に合った口腔ケア用品について、かかりつけの歯科医師や歯科衛生士に相談するのもよいでしょう。
防災は命を守った後の健康を守る備えでもあります。非常食の隣に歯ブラシを。今から「お口の防災」を始めませんか。













