歌舞伎の上演作品などで親しまれる、小栗判官物語と藤沢のゆかりに焦点をあてた企画展が辻堂神台の藤澤浮世絵館で始まった。「小栗判官物語と遊行の縁」と題し、同館所蔵の浮世絵や草双紙(小説)などを紹介している。4月14日まで。
物語は説教節の代表作。小栗が絶世の美女とうたわれた照手姫に婿入りするも一門に毒殺され、やがて遊行寺の上人の協力で熊野に渡り、復活を遂げるまでを描いている。
こうした伝説の影響から、浮世絵では定番とされる東海道五十三次物では藤沢の象徴として扱われ、小栗判官や照手姫などが度々登場する。
同展では、歌川広重の東海道シリーズ「狂歌入り東海道」など小栗判官にまつわる約60点を展示。「ヤンレイくどき」と呼ばれる流行り唄の唄本や子ども向けの「おもちゃ絵」など、様々な方法で表現された小栗判官の変遷を辿ることができる。
入館無料。開館は午前10時から午後7時(入館は6時30分まで)。月曜休館。問い合わせは同館【電話】0466・33・0111へ。