「長津田宿市民の森」が4月1日、長津田町2344番地1にオープンした。非公開エリアを除く約1万6000平方メートルが公開された。区内の市民の森の指定は、2005年に開園した鴨居原市民の森に続いて4番目。
長津田駅南口から徒歩10分 散策 自然観察 憩いの場
1日にオープンした「長津田宿市民の森」は、長津田駅南口から徒歩10分、長津田小学校裏の小道を進んだところにある。横浜市は「横浜みどり税」を財源の一部に活用した「横浜みどりアップ計画」に基づき、2011年から13年度に土地を取得。散策や自然観察のほか、市民が憩いの場として利用できるよう、園路やベンチなどを整備した。
市環境創造局の担当者によると、かつて薪や炭などの燃料を得るために維持していた森で、中央広場の緩やかな斜面はかつて耕作が行われていたという。クヌギやコナラの林が広がり、一部でスギやヒノキ植林も見られる。面積は全体で2万9826平方メートル。斜面緑地を保全する非公開エリアを除く、約1万6000平方メートルが公開された。
長津田らしい名をテーマに
森の入口に設置された案内板には、旧大山街道の宿場町「長津田宿」として賑わいを見せた歴史をはじめ、現在長津田商店街に「下宿常夜燈」、大石神社境内に「上宿常夜燈」が残されていることなどが示されている。また、中央の広場には「長津田十景」や長津田周辺のモデルウォーキングコース(長津田歴史探訪マップ参照)なども紹介されている。
市によると、地元商店街の長津田商店街協同組合や長津田自治連合会、森村学園、近隣の幼稚園や小学校と意見交換を重ねたという。約3年前、「長津田の住民のために何かできることがないか」と考え、市に「市民が憩い、有効に活用できるように整備してほしい」と要望したという同商店街の中山勲理事長は「家族でくつろげるような市民の森になってもらえたら嬉しい。これからイベントなどが行われ、賑わっていくだろう。森の中の音楽会など面白いのではないか」と期待を込めた。
また、市民の森の命名についても同商店街が発案。”長津田らしい名”をテーマに「長津田常夜燈市民の森」「大山街道市民の森」などの案がでた中から「長津田宿市民の森」が採用された。