相模原市役所からすぐの「ギャラリー誠文堂」は、地域に根ざしたアットホームなギャラリーです。
「発想の転換は芸術で」をギャラリーのコンセプトとして活動。代表の中澤知津子さんは「芸術活動は一つの方程式のもとに行われるものではなく、作家の自由意思により何を描くのか、何をイメージするのかが決まる。作品の何が描かれているのかを知ることも大切ですが、作品の色・形・線から何かを感じることがより一層大切なのでは」と語ります。
ギャラリーは気軽に個展を開きたい人やアートサークルの作品展、ワークショップなど、様々な用途で地元の人たちにスペースを提供。芸術家たちの油絵・版画・陶芸・写真をメインにした美術作品の販売コーナーも。
親子で異なる感性を放つ「難波田龍起・史男展」
ギャラリー誠文堂では3月15日(月)から3月27日(土)まで、「難波田龍起・史男展」を開催します。ギャラリーが所有する親子二人の作品が、約10点展示される貴重な機会。入場無料なので気軽に足を運んでみては。
抽象絵画の推進者 難波田龍起

「生命体デラックス」/20×15/エッチング/1991
日本の抽象絵画の推進者と呼ばれ人物や群像を描いた作品が多い、難波田龍起(1905~1997)。独立の精神を貫いた作家で、自由でありながら、一方で厳しいまでに色や形を追い求めた龍起は、西洋にはない独自の抽象絵画の世界を確立しました。

「生成の詩」/45×38/木版/1992
32歳で世を去った 難波田史男
龍起の次男に生まれた史男(1941~1974)は、繊細かつ鋭利な線描と深い色彩による現代絵画作品の数々を制作。個展やグループ展を通して注目を浴び、将来を有望視されていましたが、惜しくも32歳の若さで海での事故によりこの世を去りました。

「ある日の幻想3」/18×14/エッチング/1963