横浜市の『吉田新田』題材に「お三の宮伝説」を映像化

横浜市の『吉田新田』題材に「お三の宮伝説」を映像化

監督の市川さん

江戸時代に10年以上におよぶ難工事によって開墾され、現在の南区と中区にまたがる「吉田新田」。同所の成り立ちにまつわる謎めいた言い伝え「お三の宮伝説」を題材にした、朗読とドラマを組み合わせた映像が9月13日から「YouTube」で公開された。同作を手掛けた映画監督の市川徹さんは「ドラマチックなストーリーを楽しんでもらえたら」と話す。

YouTubeで公開

吉田新田は難工事であったために、干拓成功を祈った「お三」と呼ばれる女性が自ら人柱として命を絶ったという言い伝えがある。今回の作品は、そのお三に焦点を当てた。新田開発に尽力した吉田勘兵衛とお三の出会いや、人柱として決心した際の2人の会話などを映像にした。朗読とドラマを中心に約18分間の作品。映像には関内駅前や西区の藤棚商店街などが登場。横浜の礎となった吉田新田の歴史から発展の様をドラマチックに伝えている。

監督を務めた市川徹さんはテレビ局の勤務や映画監督として100本以上の映像作品に携わった経歴を持つ。今回の原作となった脚本はテレビ局時代の20代に企画し、長年温めていたもの。同作を今の時代に則した内容に脚色するため、横浜市歴史博物館や中央図書館などに足を運び、資料収集・権利許可の取得などの準備を進めてきた。その後、撮影から編集まですべて一人で完遂、約2カ月間で完成させ、YouTubeで公開した。

横浜市助成が後押し

現在、市川さんは藤棚商店街内のコミュニティスペース「ピュアステージ」を営む。昨年、同商店街を舞台にした布川敏和さん主演の映画も作っている。同スペースは朗読や寸劇などの披露の場となっていたが、現在は新型コロナウイルスの影響で自粛。そこで違った形での発信を考えていたところ、横浜市が募集していたコロナ禍の文化芸術活動を支援するプログラムを知り、それを活用して映像制作を決めた。

後世に歴史伝える

同作はお三の命日とも言われている9月13日に合わせ公開を始めた。市川さんは「かつての横浜について、今の若い人たちは知らないことも多い。その人たちに、私の大好きな地元・横浜の歴史を伝える作品の一つとなれば。ドラマチックなストーリーを楽しんでほしい」と思いを込める。同作はYouTube内で「横浜 お三の宮伝説」と検索すれば見つけることができる。

住所

神奈川県横浜市中区

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