半世紀以上にわたって描き溜めた作品を厳選してまとめた画集「ヨーロッパ紀行」(前後編)が大好評販売中の画家・垣内宣子さん。内閣総理大臣表彰など数々の受賞歴のある垣内さんは、なんと生まれも育ちも川崎市中原区。気になるその素顔に迫りました。
自慢のアトリエに潜入!
川崎市中原区下小田中の出身で、現在もお住まいとのこと。自宅のアトリエにお邪魔してみると…
製作の真っただ中!かなり真剣な眼差しで絵と向き合われています。垣内さんの身長をはるかに上回るこの絵は「100号」というサイズで縦は162センチ。天井に届きそうな大迫力です。
他の作品も見たいとお願いすると、完成直後の油絵を見せてくれました。
数年前に訪れた、神殿の谷の「コンコルディア神殿」(イタリア・シチリア島ーアグリジェント)と、その手前にそびえ立つオリーブの大木。印象に残る鮮やかな青と、花畑のオレンジ色とのコントラストがとっても綺麗…!
こだわりのパレットは〝白大理石〟
製作途中の絵の前には、大きなパレットと大量の絵の具があります。パレットは大理石製で、パティシエがチョコレートを作る際に使用する台を活用しているそう。
色作りはとっても繊細な作業であることが伝わりますね…。
「大好きだから描き続ける」、その一心で
半世紀以上、描き続けている垣内さん。その原動力については「好きだから。それだけ」。中学生で画家を志し、美大では洋画科を専攻。卒業後に当時はまだ珍しかった交換留学生としてヨーロッパに渡り、絵を学びました。
その後、いくつもの作品を生み出し2018年には内閣総理大臣賞を受賞。川崎市立井田病院や小学校に絵を寄贈されるなど、地域貢献も積極的に行われています。
ちなみに、お母さまは鎌倉彫の作家で、娘さんは多摩美大学院卒で学芸員の資格をお持ちだとか。芸術一家なのですね。
初出版の画集が大好評発売中!500作品がぎゅっと2冊に
そんな垣内さんが昨年、自身初の画集「ヨーロッパ紀行」(前後編)を出版!訪れた国ごとに作品が載っていて、ヨーロッパを旅するような気持ちでページをめくれます。前後編ともに200ページ超えの大作で、絵の知識がない人も豊かな色彩に眺めているだけでワクワクできます。