お待たせしました。ハンサム判治さんの勝手に茅ヶ崎グルメガイドの第6回目をお届けします。
今回は日本人の国民食ともいえる”ラーメン”がテーマ。市内にも数多のラーメン店がありますが、今回、ハンサム判治さんがピックアップしたのは「中海岸大勝軒」。
ハンサム判治の勝手に茅ヶ崎グルメガイドまとめ
今更のあけましておめでとー!
ってもうゴールデンウィークも明けとるじゃんか!
最近更に本業の音楽活動が忙しすぎて前作から時間が空いちゃってすまぬ!!!
リキリキデリでの湘南ウクレレフェスとか東京でのハンサムフェスとかとにかくイベント三昧だったんよ。
でも相変わらず旨いもんは食っとるんで今後もワシの勝手に茅ヶ崎グルメガイドに期待しとってやー!
ラーメンでもプロデューサー?
音楽プロデューサーとして知られるワシだが、実は昔ラーメン屋のプロデュースもしたことがあるんよ。
なんせバンドの全国ツアーで北は北海道の稚内、南は沖縄の石垣島まで全国の旨いラーメンを食いまくってこの体を作り上げたワシである。
ラーメンには相当ウルサイ!
そんなラーメンフリークなワシの耳に「ウィッシュボーンの近くに大勝軒ができる!」という噂が入ったのは一昨年の夏が始まる頃。
実は「大勝軒」という名前のラーメン屋には思い入れが相当あって更にウルサイ!
大勝軒には二つの系統が存在する
先に説明しとくと同じ大勝軒という名前でも大きく分けると2つの無関係な系統がある。
東池袋系と永福町系の2つ。
東池袋系と言うのはつけ麺を発明して全国に広め、”ラーメンの神様”と呼ばれた山岸一雄氏が創業した東池袋大勝軒を源流とするつけ麺(もりそば)が売りの大勝軒。
全国的に有名なのは東池袋系大勝軒の方。
今から32年前、上京して最初に住んだのが文京区の茗荷谷でその後、池袋に引っ越ししたもんで大行列だった東池袋大勝軒本店にはしょっちゅう食いに行った。
とにかく山岸さんの作る愛情たっぷりのつけ麺(もりそば)と厳つい顔からたまに溢れる笑顔が大好きだった。
おそらくワシが今こんなにラーメンが好きなのは東池袋大勝軒のせい。
この体格も山岸さんに憧れたせい?(笑)
もう一つの大勝軒!?
でも茅ヶ崎中海岸に出来たのは東池袋系とは全く関係のない永福町系大勝軒。
永福町に本店がある永福町大勝軒にはつけ麺はない。
煮干し中心にスープを丁寧にひいたあっさりだけども煮干しの旨みが効いたラーメンでこれがまたど旨いんよ!
20代は東池袋大勝軒で育ったワシだが、30代に入ってからは永福町に4年、その隣の明大前に11年住んだもんで永福町大勝軒にもよく通った。
最初食った時は東池袋大勝軒との違いを知らずに「こんなん大勝軒じゃねー!」って思ったんけど2回目から永福町大勝軒のじんわりくる旨さにハマったんよね。
永福町大勝軒のマスターはとにかく素材にこだわり体にいいラーメンを腹一杯食べてもらおうという思いからデフォルトで麺2玉というスタイル。
20年前にして1杯1000円超える高級ラーメンでもあった。
ワシは大好きだったもんで1人でよく行ったけど当時は夫婦で行っても2杯、つまり4玉を注文せんといかんという謎のルールがあったもんでカミさんと2人では行きにくかった。
女性が1人で2玉はきついじゃん。
大将の実家の町中華?
カミさんと一緒にいくのは本店の近所にある「草むら」という町中華だった。
永福町大勝軒のマスターの名前は草村さん、つまり、マスターの実家が町中華と製麺所を営んどるんよ。
草むらは永福町大勝軒本店と味のベクトルは同じだけど、もっとワイルド。
閉店間際にいくとスープが煮詰まって煮干しの香りがワイルドすぎてびっくりしたこともある(笑)
でも一度味わったら忘れられない魅力があるラーメンなんよ。
餃子も野菜がシャキシャキで最高で、ザ・町中華なチャーハンも大好きだった。
東京時代は明大前に住んどったもんで、永福町大勝軒と草むら以外にも近所の代田橋大勝軒や梅ヶ丘の勝やといった永福町系にもよく通ったんよな。
こんな風に大勝軒という名前のラーメン屋にはどっちの系統にも思い入れがウザいぐらいある。
そろそろ本題に入るぜ!
前置きが長くなったが、茅ヶ崎に出来た中海岸大勝軒の話に入る。
全国的には東池袋系が有名だが、茅ヶ崎にあるのは永福町系。
弟子のお店は東池袋系の方が断然多いが、少数精鋭でどのお店も素晴らしいのが永福町系という印象なんけど果たして茅ヶ崎に出来た中海岸大勝軒は如何に?
理想的な永福町系
ワシがいつも注文しとるチャーシューワンタン麺!
惚れ惚れするら?
結論から言うが、茅ヶ崎に出来た中海岸大勝軒は理想的な永福町系でテンション上がりまくる!
このスープを飲み干した瞬間の顔を見てくれたらわかると思うがとにかくスープがど旨い!
永福町の本店ほど高級すぎず、本店の実家の草むらほどワイルドすぎない。
つまり、ワシにとって理想的な永福町系だったんよね。
当然毎回スープまで完飲しちゃう!
中海岸大勝軒のスープはただのあっさり系のラーメンじゃなく、煮干しのパンチのおかげでキレがあるんよ。
相当煮干しの扱いには拘っとるんだと思う!
おそらくだけど腹わたの取り除き方とか毎回調整しとるんだろうな。
煮干しってエグすぎたらダメだし、パンチなさすぎてもダメだで難しいよな。
しかも表面を覆ったラードで最後までスープは熱々!
永福町系ということでデフォルトが2玉なんけど1玉の小盛りも選べるもんで女性にも優しい。
麺は永福町系らしく柔らかめだで特に家系が好きな神奈川県民にとっては好みが分かれるかもしれんが、この優しい麺だからこそ、この煮干しが効いた味わい深いスープをよく吸い上げてくれるんよね。
おすすめはチャーシューワンタンメン!
ワシは毎回チャーシューワンタン麺!
デフォルトが1.5玉なんけどぺろっといけちゃう!
チャーシューは肩ロース系の煮豚で柔らかいんけどしっかり弾力があって歯応えがある好みドンピシャなチャーシュー。
気のせいかもしれんが、中海岸大勝軒の開店当時はもっとほろほろと崩れるチャーシューだった気がするけど、いつの間にか肉肉しい更に理想的なチャーシューになっとったんよね。
豚バラのとろける系のチャーシューもいいけど、肩ロースの肉肉しいチャーシューが好きだもんでチャーシューダブルにしたいぐらい。
ワンタンは肉を食うというより皮のチュルルンさを堪能できるタイプでチャーシーの肉肉しさと相まって完璧!
煮干しが効いたこの激うまスープに半ライス入れておじやにしたいなあ。
NARUTO主題歌を歌った歌手としてはラーメンにはナルトが欠かせん!(笑)
実はお店をオープンする前から交流が!?
神奈川は家系の本場だけあって、永福町系大勝軒みたいなあっさり系のラーメン屋が少ない。
だで移住後、初の永福町系が中海岸大勝軒だったもんで実に3年以上ぶりだった。
そんなワシの心にあいた永福町系の穴は完全に中海岸大勝軒が埋めてくれた。埋めてくれたどころか永福町系では一番好きかも!
それにも理由がある。
店主は元々昭島大勝軒という永福町系では名の知れた名店の店主。
20年近く昭島大勝軒を繁盛させた永福町系の達人なんよね。
そんな達人が丁寧に作るんだで旨いに決まっとるら?
昭島から何故茅ヶ崎に?
店主のご夫婦はワシよりちょい先に茅ヶ崎に移住した。
サーフィン好きが高じてコロナ禍に茅ヶ崎に移住したんだって。
2年前の夏に初めてお店に行った時にハンサム判治さんですよね!って驚かれたんけど、通い始めて何度目かに、実はお店が開店する前からラーメンとは全く関係ない湘南移住とか注文住宅系のインスタで交流があったご夫婦だったことを知ってワシもビックリした(笑)
東池袋系は弟子がめちゃくちゃ多い!
東池袋系大勝軒と名乗るラーメン屋は全国に沢山あるけど、店によって全然味が違う。
これはラーメンの神様と呼ばれた山岸さんが優しくて気前が良かったからなんかも。
少しバイトで入っただけで名前継ぐことを許しちゃっとったという噂を聞いたことあるでね。
マジで店によって全然味が違うんよ。
でも実は、平塚に湘南大勝軒ってお店が去年まであってそこはマジで山岸イズムを完璧に継承しとって最初食った時、嬉しすぎてちょっと泣いたんけど、出会ってすぐに閉店しちゃって物凄く残念だったんよね。
これぞ東池袋系のつけ麺(もりそば)!
最終日の前日に行ったらいっぱいで食えんかったもんで最終日は開店1時間前から並んだった(笑)
永福町系はスパルタ?
片や永福町系の大勝軒はハズレに出会ったことがない。
草村マスターがご存命の頃は本店に行くと弟子たちがストイックすぎるぐらい動き回っとったもんな。
厳しい掟もあってしっかり修行出来る環境だったんだと思う。
だで永福町系にはハズレが少ないかも。
マジで中海岸大勝軒は永福町系の大勝軒の中で一番好き。
丁寧なこだわりはひしひしと感じるけど庶民らしさも忘れない。
チャーシューは理想的だし本店には確かなかったワンタンもある!
永福町大勝軒のマスターはコロナ禍になる少し前に亡くなられたんけど、是非この味を後世に伝えてほしいなあって思う。
ラーメンは文化でありロマンだでね!
今回は珍しく大勝軒のラーメンの話ばっかした(笑)
そんだけラーメンが好きなんよ。
だってラーメンは文化でありロマンだでね。
ワシはラーメン屋の経営に関わったことがあるもんで、ラーメン屋の大変さは身をもって知っとる。
だって1000円前後の決して高くないメニューなのにお客さんの要求は高級店並みに激しい。
何故かラーメンってのはお客さんが上から目線で評価してくるジャンルなんよ。
でも1000円前後のラーメンにどこまでロマンを注げるか!?
それがラーメン屋のプライドなんだと思う。
中海岸大勝軒の飄々とした店主と明るく気さくな奥さんのご夫婦からは自分たちのラーメンに対する誇りを感じるんよ。
だで中海岸大勝軒が大好きなんよね。
ワンコ、サーフィン、湘南移住、注文住宅仲間でもあるもんで、海であったらよろしくっす!!!
近くのウィッシュボーンとかヨゾラでも一緒に飲みましょー!
ということで今日の1曲はウィッシュボーンに贈った啜りの美学で!
ハンサム判治プロフィール
茅ヶ崎在住の海の上の絶叫詩人、音楽プロデューサー。
ハンサム兄弟/デブパレード/HANZI BAND/ゴリラ人間ズのボーカル、ウクレレ大使。
SUPで烏帽子岩に行って歌う姿から「茅ヶ崎の赤い烏帽子岩」と呼ばれるようになる。「NARUTO」「CR天才バカボン」等のアニソン、「グリコカフェオーレ」「ロッテWAVE(松井秀喜)」「JR東日本」等のCMソング、プレステ「ギタドラ」のゲーム音楽などを手がける。
NHK Eテレアニメ「オトッペ」のCDを自ら経営するハンサムレコーズからリリースするなど子どもの音楽教育にも深く関わる。
小田原発、眉村ちあきボーカルで全国の水産業を盛り上げるための応援歌「オー!サカナ!!」のアレンジ、レコーディング、サウンドプロデュースを手がけビートメイカーとしてもメジャーデビュー。
2021年茅ヶ崎移住を機に地域密着型レーベル「湘南レコーズ」を設立し湘南地域から世界に通用するアーティストを排出するプロジェクトをスタート。6歳児から69歳までの地元アーティストや茅ヶ崎支援学校の生徒と卒業生もプロデュースし歌手デビューに導く。
現在も音楽プロデュース業と並行して、絶叫青春ジャズバンド「ゴリラ人間ズ」を中心に自らの音楽活動も精力的に展開している。
Tバーで開催する「ワンオーシャンフェス」とリキリキデリで開催する「湘南ウクレレフェス」という2つのフェスの主催者として茅ヶ崎をもっともっと音楽の街として盛り上げるために奮闘中!