子どもたちに人気の昆虫界の王様・カブトムシ&クワガタ。場所や活動する時間帯などポイントをしっかりおさえておくと、身近な場所で簡単に見つけられるよ。捕まえ方や飼育方法、観察のポイントを東京農業大学昆虫学研究室の石川忠教授に教えてもらいました。
私のいる東京農業大学農学部生物資源学科には植物や動物、昆虫の研究室がそろっていて、自然や生き物が大好きな学生が集まっています。生き物や植物を守ったり、人と自然が仲良く暮らせる方法について考えているんだよ。
【見つけ方】
カブトムシやクワガタは、ドングリの実がなるクヌギとコナラの木が大好き。根元にたくさんのドングリが落ちていたら近くにクヌギやコナラの木があるよ。カブトムシたちは夜行性で、夜になると木から出る樹液を求めて集まってくるんだ。
- 昼間のうちに樹液の出ている木を探しておいて、夜になったら見て回って捕まえよう。
【注意点】
樹液の周りにはたくさんの虫たちがいて、耳元で「ブ〜ン」というハチの羽音が聞こえることもあるけれど、動かなければ刺されないから手で追い払うようなことはしないでね。森に入るときは動きやすい服装で、長袖・長ズボンを着用しよう。草むらに入ることもあるので、できれば長ぐつを履いてでかけよう。水筒や懐中電灯も忘れないでね。
厚木市周辺ではカブトムシは6月下旬〜8月中旬、クワガタは7月上旬〜9月下旬が採集シーズン。クワガタは主にコクワガタとノコギリクワガタ、稀にヒラタクワガタ、標高の高い丹沢エリアではミヤマクワガタの報告もあります。
【飼育のポイント】
市販されている飼育セットがオススメ。
ケースに昆虫マットを敷いて、止まり木を入れたらカブトムシたちのすみかの完成!日当たりのない、すずしい場所にケースを置き、霧吹きで適度に湿らせてあげましょう。森の土や葉っぱには、カブトムシやクワガタにつくダニが潜んでいることがあるので持ち帰らないでね。
1つのケースでカブトムシやクワガタをたくさん飼うのはケンカの原因になるのでやめましょう。エサは昆虫ゼリーも良いけれど、スポーツドリンクを染み込ませた綿やキュウリでもOK。カブトムシたちが喜ぶエサを探したり、飛ぶ時間帯を記録しながら観察するのも面白いよ。
【注意点】
カブトムシやクワガタを手放す時は、元の場所に帰してあげましょう。みんなと同じように、知らない場所に置きざりにされたらカブトムシも寂しい思いをします。捕まえた森に逃してあげてくださいね。