茅ヶ崎市内で初の非農家出身の農業経営者・石川正人さん（34）が、2021年で就農10年を迎えました。石川さんが作る野菜は、ホウレンソウやブロッコリーといった定番から、フェンネルやプンタレッラなど珍しいまで約50品目・160品種。「失敗もたくさんした。５年目くらいから安定経営ができるようになった」と言い、「多くの方に助けていただき、支えてもらったおかげ」と振り返ります。
「無理だ」と言われた
東京農業大学短大を卒業後、農業アカデミー時代に営農を決意。当時、市内には新規就農者がゼロで、市役所に相談しても「無理だ」と言われてしまったそう。しかし、熱心に耳を傾けてくれた職員から大竹農園（芹沢）を紹介され、約２年間ノウハウを学びました。そして、「皆さんの援護射撃があって」赤羽根に約1000平方メートルの土地を借り、念願の農家デビューを飾ることができました。
「毎日日誌をつけて、読み返しながら育てていた」という手探りの状態が約４年間続き、その後は安定的に収穫ができるようになり、月収も大卒の初任給ほどになったと言います。同じ頃、茅ヶ崎市の援農ボランティア育成講座の講師も務めるようになりました。畑も約9700平方メートルまで拡大し、今では、同講座出身の皆さんが石川さんの野菜作りを手伝っています。
今年度の直売は11月6日（土）から
対面販売にこだわる石川さん。今年度の直売は11月６日（土）から2022年２月中旬まで、自宅前（東海岸北５の10の50）で実施する予定です。
※この記事は、タウンニュース茅ヶ崎版2021年9月24日号に掲載したものを転載・加筆してものです
