源氏再興のため立ち上がった源頼朝に応え、石橋山の合戦に挙兵した平塚ゆかりの武将の甲冑が金目公民館に展示されている。4月30日(土)まで金目公民館、5月4日(水)〜31日(火)は土屋公民館、6月1日(水)〜30日(木)は岡崎公民館で展示予定。
甲冑は、岡崎四郎義実、真田与一義忠、豊田五郎景久、陶山文三家安、土肥次郎實平、土屋三郎宗遠、土屋次郎義清、土屋弥次郎忠光、源頼朝の9体。市内真田に城を築いた真田与一の歴史研究等を行っている「与一の郷づくり協議会(与一の会)」のメンバーの手作りで、石橋山の合戦に敗れた武将たちが千葉へと逃げ延びる能演目『七騎落』を描いた大和絵を参考に、各武将の甲冑を再現した。
武将の息吹感じて
同会の陶山豊彦会長は石橋山の合戦にも参じた陶山文三の末裔。25歳の若さで散った与一に思いを馳せ、歴史研究にも取り組んでいる。「頼朝は伊豆にある与一の墓を訪れると泣いてしょうがなかったそう。10歳年下の与一を弟のようにかわいがり、思い入れがあったのでは」と話す。
陶山さんは「戦に敗れた時点で普通なら一族皆殺しにされてしまうと思う。今も陶山家が残っているということは、頼朝がいち早く真田や土屋を守ってくれたからではないか」と推察。「甲冑を見ることで一人一人の武将が生きていたんだと感じられる」と目を細めていた。