川崎市内のものづくりの魅力を発信する「川崎ものづくりフェア」が2022年で10周年を迎える。7月9日(土)に行われる10回目のフェアではワークショップをはじめ、今までの歴史を振り返る展示ブースなども設けられる。
地元工業会らの取り組み
同イベントは2013年、区の提案事業として発足した「高津ものまちづくり会」と区役所の共催で「高津ものづくりフェア」として初めて開催された。区内でも町工場を多く有する久地・宇奈根、下野毛地区は一般住宅の建築も可能な準工業地域のため、工場撤退後に戸建て住宅が増え、住宅と工場が複雑に入り組む地域。
こうした「住工混在」の状況のもと、住民との相互理解を深め、ものづくりの魅力を発信したいとの思いから、地元工業会らが立ち上げた。「地元企業と地域を盛り上げ、共に活動したい」との思いを持つ川崎フロンターレとタッグを組み、試合会場での開催が実現した。3回目からは「川崎ものづくりフェア」に名を変え、毎回町工場の技術を活用したワークショップなどを実施。回を重ねるごとに市内各区の企業も参加するようになり、2021年からは実行委員会を立ち上げた。
実行委員長で川崎北工業会会長の五十嵐崇さんは「住民の方と工場が共に生きていくために始めたイベント。子どもたちにものづくりの楽しさを知ってもらい、欠かせない産業の一つとして職人増加にもつながれば」と思いを語る。
ガンバ大阪戦試合前イベントとして
今回はガンバ大阪戦前の午後3時30分から6時30分まで、等々力陸上競技場場外イベント広場などで開催。ものづくりフェアの10年間を紹介するパネル展示やワークショップの制作物なども並ぶ。また、専修大学の協力で町工場の歴史を学ぶ紙芝居の上演が行われるほか、レーザーマーカーでのふろん太のキーホルダー制作、アルミプレートデコレーションなどのワークショップが体験できる。
詳細はフロンターレウェブサイトへ。