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茅ヶ崎市浜須賀在住・藤岡恵美さん 「晴れの日 笑顔で迎えて」 ボランティアで着崩れ直し活動

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茅ヶ崎市浜須賀在住・藤岡恵美さん  「晴れの日 笑顔で迎えて」  ボランティアで着崩れ直し活動

 「一生に一度の晴れ姿を悲しいものにしてほしくない」―

 そんな思いから発足したのが、着崩れてしまった振袖を直すボランティアグループ「成人式お直し隊」。2023年のはたちのつどいでも新成人たちを着付けで笑顔にしました。

 グループが発足したのは4年前。浜須賀で着付け教室を主宰する藤岡恵美さんが娘の成人式に出席した際、帯が着崩れている女性から「直して欲しい」との依頼があり、急きょ会館の外で直したところ、「やっとみんなと写真を撮ることができた」と喜ばれたことがきっかけとなりました。

 その年の暮れ、藤岡さんは茅ヶ崎市青少年課に直談判し、つどい当日での「振袖のお直しコーナー」の設置を要請。同課から快諾が得られたことを受け、着付けができる仲間に声を掛けたところ埼玉など遠方を含め、複数のスタッフが集まり、着付けのボランティア活動がスタートしました。

着付けにまつわる背景・思い聞く

 活動は案内係、着付け前後の撮影係、そして4人の着付け師による7人で行っています。ボランティアをするスタッフは藤岡さんの教室で直しの仕方などを学んだ人たちです。

 着崩れを直すときには、あらかじめ「直しても良いのか」「誰が着付けてくれたのか」などを確認し、着付けの経緯や背景、着付けをしてくれた人の思いを聞き、依頼者の承諾を得た上で行っています。「気持ちを込めて着付けをすれば、崩れないと思う」といい、担当する着付け師には「愛ある着付けをしてほしいとお願いしている」と笑顔を見せます。

 加えて、直しのボランティアをする意義については「着崩れて悲しんでる女性たちを笑顔にしたいというのはもちろん、その先にはもっと着物を好きになってほしいという思いがある」と話します。

「仲間がいてこそ」

 2023年も約30人ほどの着崩れを直した「お直し隊」ですが、「決して私一人でできるものではなく、市役所、会館の方々の協力と賛同してくれる仲間がいて、チームワークがいかに大事かを痛感した」と藤岡さん。「それぞれが役割をこなし、助け合いながらできた。いろんな事を学べる場となった」とし、また来年につなげていく考えです。

 「20歳の彼女たちからのありがとうのひと言がうれしい。それを聞くために続けていきたい」

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住所

神奈川県茅ヶ崎市

公開日:2023-01-24

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