相模原市緑区牧野出身のアーティスト・加藤世紀さん(83)の個展が26日(日)まで、吉野宿ふじや(吉野214)で開催されている。観覧時間は土・日・祝日の午前10時から午後4時まで。NPO法人ふじの里山くらぶ主催。
加藤さんは牧野出身。牧野小時代から絵を描くのが好きで、当時、藤野で絵画教室を開いていた画家・奥津義郎さんの下で絵を習い始めた。高校を卒業し嫁いだ後も制作意欲が途切れることはなく、ご主人曰く「暇さえあれば描いていて、1日やってるから肩を壊さないか心配で」。
「好きに描く」
子育てが一段落した45歳の時、絵画教室『赫の会』を主宰。近年まで公民館やカルチャースクールで講師を務めた。作品は木彫り作品もあるが、圧倒的に絵画が多く、水彩や油絵、墨彩画と、手法にはとらわれない。「好きな時に好きに描くの」と笑顔で話す加藤さん。サロン・デ・ボザール展特選賞、神奈川水彩展入選、鳥取県智頭町板絵展大賞、箱根彫刻の森ガラス瓶展優秀賞ほか、受賞歴も数えきれない。国内だけでなく、タイやモンゴル、韓国など海外での個展や展覧会参加経験も多く、カンボジアのノロドム・シアヌーク前国王に富士山の絵を贈ったこともあった。現在も、小渕の自宅にあるアトリエで制作活動を続けている。
今回の個展には絵画45点、木彫り(こけし)15点を出品。吉野宿で開く初めての個展に加藤さんは「たくさんの人に観に来てほしい」と呼び掛けている。問い合わせは吉野宿ふじや【電話】042・687・5022。