あけましておめでとうございます。新たな1年を迎える中で、キレイな歩き方を取り入れてみるのはいかがでしょうか。旧年中は歩く時の姿勢やその実践ポイント、足のアーチなどを解説してきましたが、今回は歩くのに欠かせない「筋力」とそのトレーニング方法についてお話します。
筋力をつけると、あなたの歩き方はより美しくなります。日常生活に取り入れやすい簡単なトレーニングを3つご紹介いたします。
1.1片足立ち1分間トレーニング
「歩く」という動作を分解すると、実は一歩一歩「片足立ち」を連続で行っています。片足で動作を支えることができないと、すぐに次の足が出てしまい、小股になったり、すり足になり、風を切って格好よく美しく歩く、という目標から離れてしまいます。まずは「片足で真っ直ぐ立つ」という筋力をつけていきましょう。
①正しい姿勢で立ちます。
②体の重心が中心からずれないように手は近くの壁やイスなどに添え、添えている手の方の足を、軽く上げて片足立ちをします。
③このまま1分間キープしましょう。
④1分経ったら反対側の足も同様に行います。
この片足立ちトレーニングでは、バランス力や脚力、体幹が強化されます。また、骨に適度な負荷がかかり、骨密度の維持・向上にも効果があると言われています。片足で自分の体を支える筋力を保ことができれば、「歩く」という動作のふらつきが軽減します。
2.足趾(あしゆび)トレーニング
次に、歩く時に欠かせない、足趾のトレーニングを解説します。体全体を支えているのは足裏です。この時、足趾でもしっかり体を支えることができないと、立ち方、歩き方がアンバランスになります。足元からバランスが崩れると、崩れたバランスを上半身でとるようになってしまい、最後は姿勢が崩れてしまいます。
足趾のトレーニングは前回でもご紹介したタオルギャザーがオススメです。足趾を意識しながら動かすことで、体を支える土台でもある、足趾と足裏を鍛えることができるのです。
①床にタオルを敷き、足をタオルの上に置く
②タオルを足の指でたぐり寄せる
※なるべく大きな動作で行うと強度が増します。
3.かかと上下トレーニング
足の筋肉、足裏の安定感を確保したら、これらをつなぐ足首とアキレス腱の柔軟性も大切です。アキレス腱が硬いと足首の動く範囲も狭くなります。足首を柔軟に使い、着地する際の衝撃緩和や、前へ進むエネルギーに変換しましょう。さらに、「第二の心臓」ともいわれるふくらはぎの筋肉を動かすことで、血液の循環や冷え、むくみの予防の一石二鳥です。
①手はイス等に添えて立ちます。
②腰幅に足を開き、ゆっくりとかかとを上下に動かします。
※10回3セット程度を目安に行いましょう。
◆いかがでしたか?
足全体の筋肉を適度に負担も少なく刺激できる簡単なトレーニングです。エレベーターや通勤電車に乗っている最中など、日常生活のスキマ時間に上手に取り入れていくのが長続きのポイントです。最近は年を重ねると筋肉量が減る「サルコペニア」がメディアで話題になりますが、この運動は、サルコペニアの予防効果も期待できます。自分の脚で一生涯歩き続けるために、今できることに取り組んでいきましょう。
<次回へ続く>
◆ライター プロフィール
ウォーキング講師 生田 麻衣子
神奈川県横浜市生まれ。14歳でモデルデビュー後、TVCM、雑誌、ショー、企業広告等、幅広く活動。2018年、㈱WALK&WALK代表 我妻啓子との出会いをきっかけに、プレシャスウォーキング®インストラクターの資格を取得。企業、学校、行政からのご依頼講座等、湘南を中心に幅広い世代にウォーキングレッスンを開催中。