バッタやスズムシなど、今にも動き出しそうな昆虫たち-。これは全て西区宮ヶ谷在住の池田道夫さん(85)が木や竹から生み出した作品だ。
幼少時代から「何でも手作りしていた」という池田さんは、定年後から本格的にものづくりを始めた。全て独学で現在は週に3回、栄区にある共同工房で制作活動を行う。「竹頭木屑(ちくとうぼくせつ)(木屑などの廃材でも何かの役に立つかもしれないという考え)」をモットーに木工小物や竹細工ほか、やまぶどうのツルを使ったかごづくりも得意とする。
「家にあるものはほとんど手作り」と話す通り、自然素材で作った時計や印鑑入れ、器など自宅の至るところにセンスよく飾られている作品は数えきれないほど。動物のモチーフも多く、毎年干支の作品を作って、お年賀代わりに親戚や友人に配っているのだという。外出の際には帽子にクワガタなど自作のブローチを付けて、子どもや気に入ってくれた人にプレゼントするのが楽しみなのだとか。「人にあげて喜んでもらえるのが一番嬉しい」と池田さん。
夏休み自由研究にこども竹細工教室
子どもたちに物を作る楽しみを知ってもらおうと、8月10日にアートスペース「と」=中区石川町3の108の5=で、池田さんによる竹細工教室が開催される。クワガタ、トンボ、カニの中から好きなものを選んでパーツを組み立てる。制作後はおやつを食べながら、昆虫当てクイズやゲームも。
対象は小学生。参加費500円。午後3時から4時半まで。定員8人位。申込は【電話】045・263・6489へ。