秋の深まりとともに、彼岸花が各地で見頃を迎えている。清川村煤ヶ谷の中里バス停近くにある古民家カフェ「よってけさん」(清川村煤ヶ谷3837)前では、深紅の彼岸花が広がっている。
以前は水田があったこの場所では、毎年彼岸花が咲き、地域の人々の目を楽しませる。例年9月中旬には見頃を迎えるが、今年はやや開花が遅れており、もう少し楽しめそうだ。
彼岸花はヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草。北海道から沖縄まで全国に広く分布しているが、日本古来の植物ではなく、中国から伝来したといわれる。
「曼珠沙華」「カミソリバナ」「ユウレイバナ」「狐の簪(かんざし)」など、1000種を超える異名があるのは、人々の生活に身近だったからだろう。深紅の花が美しい彼岸花だが、アルカロイドという毒があり、モグラやネズミよけとして水田の近くに植えられた。毒抜きをすると食料になるため、飢饉に備えて植えたという説もある。