個性あふれる飲食店を応援
一体どんなグループなの?
茅ヶ崎foodaction~茅ヶ崎の美味しいお店(以下=茅ヶ崎fa)は、カフェ「8CAFE+FLOWER」などを経営する境はづきさんと、「ローカルファースト研究会」代表の淺野真澄さんが発起人となり、コロナ禍の2020年4月3日、大打撃を受けた茅ヶ崎市内の飲食店を応援しようと立ち上げたフェイスブックグループです。
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管理者の淺野さん(左)と境さん。作成したチラシを持って(場所は8CAFE+FLOWER)
テイクアウト情報などを吸い上げ発信するページで、公開から約1カ月で5000人が参加するグループに急成長しました。21年3月末の時点では、7200人を超える参加者が個性あふれる茅ヶ崎の飲食店情報の交換を積極的に行っています。フェイスブックに加え、インスタグラム(https://www.instagram.com/chigasakifoodaction/?hl=ja)やチラシででも情報を発信しています。
思いに共感。支援の輪が連鎖
ここで、茅ヶ崎faが立ち上がったいきさつを少し振り返りたいと思います。はじまりは境さんの「どうしよう!」からでした。
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「次はどんな仕掛けをしよう」と打ち合わせをしながら、設立当時を振り返ります
新型コロナウイルスが猛威をふるい始めた20年はじめ頃から飲食店への客足は遠のいていきました。境さんが代表を務めるカフェ「8CAFE+FLOWER」も例外ではありません。「自分のお店も、スタッフの雇用も守らなければいけない」。しかし、「テイクアウトをしている」など告知をしても、個人の広報力では限界があると感じたといいます。この悩みは他のお店と共通なのではないかと思い、4月1日に境さんから淺野さんに相談。SNSを駆使し、寝る間を惜しんで連絡を取り合い、構想から2日後の4月3日にフェイスブックグループを立ち上げました。
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茅ヶ崎faのアイコンデザインは、茅ヶ崎在住の人気キャラクターデザイナーのRyu Ambeさんが手掛けました
それから2人は、グループに投稿された各店の情報をまとめ、迅速にチラシを作成。4月7日には配布に至りました。費用は活動に賛同した企業・個人からの寄付協力で賄われ、「茅ヶ崎の絆の強さを感じた」と言います。境さんと淺野さんがボランティアで運営を続けるうちに、支援者はどんどん増えていきました。「なんとか飲食店を助けたい」という個人の思いにグループが共感し、支援の輪が連鎖していったのです。
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たくさんの方が思いに賛同し、活動に参加しています。テレビ局などメディアも注目!
その後も止まることなく支援は続き、神奈川県のSDGsパートナーにも認定。クラウドファンディングや茅ヶ崎市商店街にぎわい創出事業補助金などを利用しながら資金を調達し、その一部を利用して昨年末にはチラシ第3弾としてタウンニュース茅ヶ崎編集室へコラボを提案。新型コロナの感染拡大に伴う飲食店の時短要請などで再び需要が高まるテイクアウト情報をまとめたチラシ「今でも!テイクアウト出来る店」を発行しました。
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2020年12月に発行された茅ヶ崎faとタウンニュース茅ヶ崎編集室のコラボチラシ。マップも付いて便利だと大好評
活動は広がりを見せ、今年3月には初めて市外でのイベントも実施。茅ヶ崎の味をお弁当につめてラスカdeマルシェ(平塚市)に出店し、多くの方に喜んでもらうことに成功しました。
美味しく食べて楽しく応援!
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8CAFE+FLOWERのランチプレート。彩りゆたかでとっても美味しそうです
茅ヶ崎に暮らすのは、美味しいものを食べるのが大好きな方々ばかり。茅ヶ崎faが縁となり、たくさんのつながりもできています。例えば「海どん」。境さんのお店にお花の注文があり、配達がてらお弁当をテイクアウト!「サンフラワー」では、チラシをきっかけに企業が部署単位でお弁当を注文するようになりました。
テイクアウトや感染対策を徹底しながら店内飲食も積極的にしていると、茅ヶ崎faのメンバーとばったり会うこともたくさんあると言います。「とりや瀧」にテイクアウトを頼みに行くと、たまたま「ル・ニコ・ア・オーミナミ」の支配人とばったり会い、料理が出来上がるまで一緒に一杯など、こんな様子はご近所テイクアウトあるあるだそうです。テイクアウトはお店の味が自宅で楽しめるのが魅力のひとつです。
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「ル・ニコ・ア・オーミナミ」のテイクアウト。食卓が華やかになります
新メニューの開発も!メンバーとのやり取りもSNSの醍醐味
新メニューを開発し、茅ヶ崎faを使い周知するなど、グループの使い方は多岐に渡ります。「すがの」では、さまざまな具材を使ったスペシャルちらし寿司を打ち出し、新メニューが告知されるたびメンバーが買いに走るといった「すがのブーム」がありました。新メニューの試食をメンバーへお願いし、コメントで感想を聞いたりするなど、交流も両者の楽しみになっていたようです。
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「すがの」でテイクアウト
また、「サウザリー」では、テイクアウト需要が増えたことにより、すぐにハンバーガーを開発。オリジナルのバンズとパテを使っていて、今や名物メニューになっています。ちなみに「サウザリー」は、チラシ第1弾の増刷支援をいち早く行い、配布も担うなど、茅ヶ崎faの活動を立ち上げ当時から応援しているお店の一つです。
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サウザリーでワインを楽しむ境さんと淺野さん。カメラが入っていたのでスタッフさんは方は少し緊張気味でした
このような形で、飲食店を支援する輪は広がっていきました。最後に2人は言います。「茅ヶ崎は魅力的な個人店がたくさんあります。茅ヶ崎の飲食業を、ローカルフードを食べて応援しましょう!」
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「ブルーニー」でスリランカカレーを頬張る2人。表情から美味しさが伝わってきます