秋川街道沿い「上川橋」交差点に近くにつまようじでできた模型を展示している「ようじアート館」(上川町)がある。
作品を作っているのは上川町在住の水野文男さん(69)。16歳の頃から趣味で作り続けており、7年ほど前、自宅に併設する同館をオープンさせた。
館内には「8万本使った」という五重の塔や「4年半かかった」という大阪城などの大作から、八王子まつりの山車や「かわいらしい」色付きの和傘などおよそ50点ほどが展示されている。窓越しに館内を見ることができるようになっているが、水野さんが在宅の場合は入館して見学可能となる。
水野さんはようじを1万本入りのケースで購入し、作業は実物の写真を見ながら1本1本を切って接着し形にしていく。小さなものは頭の中のイメージだけで仕上げることもあるそう。
お気に入りは…
これまで100点以上を手掛けてきたが、一番気に入っているのは「嫁入り船」。4年ほど前、見学に来た館町在住の女性と話す中で、その女性がつるしびなを作っていることを知った。「船に乗せる船頭さんと花嫁さんを作ってくれないかな」と水野さんが頼んだところ、翌年、花嫁さんを作って持ってきてくれたそう。「コラボレーションですね」と水野さんは笑顔でお気に入りの理由を話した。
館内で最も大きい作品は140cmある「東京スカイツリー」。この春、その高さを超えるエッフェル塔が完成した。2カ月半かけた力作だが、「大きすぎ」て館に入れることができず自宅に展示している。
模型づくりについて水野さんは「根気が大事」と話す。「納得できて完成。その瞬間が一番嬉しい」(問)【電話】042・654・4468