1月9日からNHKで放映予定の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に熱い期待を寄せている団体がある。県西地域に複数あるゆかりの地の1つで、山北町室生神社例大祭の神事として毎年11月3日に流鏑馬を奉納する「流鏑馬保存会(山崎郁夫会長)」だ。「地元以外ではまだ知名度は低い。これがきっかけになれば」と話す。
* * * *
ドラマは、源頼朝の天下取りを支えた家臣団13人の1人北条義時が、頼朝の没後に起こった内部抗争でいかに権力を手中に収めたのかを描く。
神奈川県は、大河ドラマ放映を契機に特設サイトを開設し、プロモーションを展開する。県内ゆかりの地などをPRし、周遊観光を促す方針を発表している。
歴史は800有余年
源頼朝の石橋山挙兵の際、平家方に味方した河村義秀が1190年に鎌倉で行われた流鏑馬で妙技を披露し免罪となり旧領に復帰できたことが起源とされ、復帰した翌年から室生神社の流鏑馬が始まったとされる。流鏑馬は、氏子たちで作る「室生神社の流鏑馬保存会」が継承している。先導役と射手役の2頭立てで、3つの的を射ながら全長約270mを駆け抜ける。射手役はこの日のために練習に励む。かつては山崎会長も騎乗した1人だ。
新型コロナの影響で2年続けて例大祭が中止となり流鏑馬も行われなかった。「このまま関心が薄れていってしまうことが不安だった。大河ドラマが私たちを知ってもらえるきっかけになれば」と話した。