神奈川大学みなとみらいキャンパス内のKUポートスクエアで、約20年にわたって続く人気の「俳句実践講座」。これまで2300人を超える方々が受講してきた「俳句実践講座」の人気の秘密に迫りました!
神奈川大学名誉教授で正岡子規に関する研究の第一人者である復本一郎さんが講師を務め、受講者は30~80代と幅広い年齢の方が参加されています。
講座は「初心者向け」「中級者向け」の2つの難易度に分かれているので、自分の実力に合わせて選ぶことができます。
- 「初心者向け」ー初歩の初歩の初歩
「俳句には関心があるけど、どこか敷居が高くて…」「今まで一句も作ったことがない」という初心者向けに、座学と実作を交互に行います。皆で楽しく俳句作りに挑戦しながら、講義では正岡子規の『俳諧大要』を読み、基礎の基礎から学ぶことができます。
- 「中級者向け」ー初歩から中級へ
<にょっぽりと秋の富士の山>の句で知られ、芭蕉と同時代の俳人、鬼貫(おにつら)の俳論『独ごと』を読んで古典を学びながら、実作に挑戦します。難易度としては中級者向けで、こちらも座学と実作を交互に行います。
実作の次の回では、あらかじめ出されるお題(兼題)について各自が作品を出し合い、復本講師や参加者同士で提出作品について評価・批評し合う「句会」を行います。句会を重ねる中で他の方の作品の視点を自分に取り入れることができたり、自分の句の良い点・足りない点を知ることができたりと他の受講生とコミュニケーションをとりながら、一緒に成長することができます。
復本講師は「受講頂いている皆様はとても勉強熱心で、和気あいあいと楽しく講座が進んでいます。また俳句という文芸は、なかなか奥深いもの。句会でお仲間の作品を忌憚なく批評しながら、切磋琢磨いたしましょう」と話しています。
受講者にインタビュー
今回、10年以上参加されていて、現在は「初級から中級」講座に通う市内在住の受講生2人にお話しをお聞きしました。
- 男性のAさんは定年退職後、旅行以外新たな趣味にと通い始めました。初歩の初歩の初歩で2年ほど基礎を学び、初級から中級へ。受講をきっかけに仲間ができたり、俳句や短歌の結社に入ったりと広がりを見せています。今後の目標は「難易度の高い連句を作れるようになること」とのことです。
- 女性のBさんは、短歌を嗜んでいた中でその他の定型短詩にも触れてみようと通うように。俳句を始めてからは季語に対しての感性が豊かになって、はがきでの文章のやりとりがとても楽しくなったそうです。
共通してお話しされていたのは「句会だけでなく授業のような形式で知識を学べるのが特徴的。かつ基礎的なことから始めるので敷居も低いので、毎回楽しみに気兼ねなく来れるのが嬉しい」とのことでした。文学作品の興味のある方、新たな趣味を探されている方は一度参加してみてはいかがでしょうか。
受講の申し込みは電話(045-682-5553)かファクス(045-682-5554)、または1000円割引となるインターネットから。
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