神奈川大学みなとみらいエクステンションセンター<KUポートスクエア>で、アートの鑑賞を楽しむために西洋美術史を学ぶ入門講座が人気を集めています。2014年から300人を超える方が受講してきたという同講座について、講座の様子をはじめ講師や受講生の方のインタビューから人気の秘密を紐解いていきます!
西洋美術史を学んで展覧会を楽しむ
「美術鑑賞の楽しみ方は人それぞれで自由ですが、作品の生まれた背景や約束事、この作者は誰から影響を受けたなどの関連性をある程度知っていると、作品を理解しやすいですし面白いです」と話すのは、講師の三沢恵子さん。三沢講師はアートナビゲーターとしてスクールや企業、イベントなどで展覧会の解説や多くの美術講座の企画・講演をしているほか、アート教育推進のための後進育成などにも携わっています。
そんな三沢講師がKUポートスクエアで展開しているのは、美術のはじまりから19世紀末までの西洋美術史の大きな流れを各時代の主要作品から解釈していく同講座。
- 各時代の代表的な画家や主要作品、キーワードが登場するので、ただ作品を「みる」のではなく、名画が生まれたストーリーや作品の背景となる時代の価値観、画家の人生や人間関係、エピソードなどを知ることができます。
- そのほか学んだ知識を活用して鑑賞できるよう、講座期間中に開催している展覧会の見どころや鑑賞ポイント、作品の収蔵経緯や美術館カフェ・レストランなどの楽しみ方まで紹介してくれます。
「今以上にアート鑑賞を楽しむために、知的好奇心を満たす時間をほんの少し持ちませんか?講座には美術館巡りをする気分で楽しくご参加下さい」と三沢講師。「美術作品はインターネットで画像検索をすればみられる時代ですが、講座で学んだ知識を持って美術館に赴き、作品の大きさや色、質感を生で感じてほしいです。また美術館では作品をみるためにとにかく歩きますので、健康促進にも良いかと思いますよ」と呼びかけます。
受講生インタビュー
アートに興味はあるけど、難しそうで何をしたらいいか分からないといった方も多いのでは。そんな方々の参考になればと、2022年の今年から同講座を受ける花澤芳之さんと6年ほど前から受講されている新井智子さんにインタビューにご協力頂き、受講のきっかけや講座の知識の活かし方などをお聞きしました。
花澤さんは定年退職後、自宅近くで新しいことを始めようと探していたところ、同講座を発見。仕事では海外出張が多かったため、隙間時間で現地の美術館に行ってたこともあり、「今まで見てきた作品の数々の記憶を、講座を通じて整理したい」と受講。
講座で紹介された展覧会は、学んだ知識が身についているか確認するためにも、自身より美術作品について詳しい奥さんと一緒に足を運んでいるといいます。最終的には、近代画や現代アートを理解できるようになることが目標だそうです。
新井さんは、昔から美術が好きで旅行の際は美術館に訪れていた中、「ただ鑑賞するだけだったので、画家のアイデアの元になったものなど、美術についての知見を広げたい」と講座を受けるように。「講座で基礎的な知識を聞いてから鑑賞すると、作品への理解が深まるので良いですね。講座での知識があれば美術館巡りがより楽しくなるので、興味はあるけど難しそうと思っている人にオススメの講座だと思います」と話していました。
受講の申し込みは電話(045-682-5553)かファクス(045-682-5554)、または1000円割引となるインターネットから。
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