神奈川大学みなとみらいエクステンションセンター<KUポートスクエア>で、2017年から開講している「朗読講座」。幅広い年代の方が5年間で約300人が受講してきた「朗読講座」を解説していきます!
講師は元テレビ神奈川(tvk)アナウンサーで、神奈川大学国際日本学部の原良枝教授。朗読(音声読書)を通して読法・話法にみられる日本語の音声言語表現から日本の基層文化を研究しており、その視点を講座にも取り入れています。
講座では幅広いジャンルの(主に)小説を取り上げ、「朗読」による「声」で作品の世界を表現しています。これまで小泉八雲、新美南吉、中勘助、岡本綺堂などの作品を読んできました。半期ごとに作品を2つに絞り、それぞれの最終回にはまとめとして発表会を実施します。また作家の人となりや時代背景などを学んだ上で、朗読に入るのも特徴の一つ。上手く読もう・国語のように正解を追求することが目的ではなく、自分なりの楽しく作品の世界観に足を踏み入れて勉強・表現することが大切といいます。
高齢者の一人暮らしも増える中で、「自分がどんな声か忘れてしまった」という方も多いのでは。原教授は「声は使わないと痩せ衰えてしまう。そこで心・身体・頭を使った全身運動となる朗読は有効です。また最初は遠慮がちに朗読する人も回を重ねるうちに声が出るようになり、表情も豊かになってきます。向学心の強い方が多いので、他に参加されている人とともに楽しんで頂けると思います」と呼びかけます。
受講生にインタビュー
文学作品が好きな方、一人暮らしで声を出す機会がない方、読み聞かせのボランティアに活かしたい方など受講のきっかけは人それぞれ。その中でも長年受講されている伴治美さんと秋元裕子さんにお話をお聞きしました。
- 秋元さんは読書が元々好きで、朗読ボランティアなどをやっていたこともあり受講するようになりました。「知識得る機会が少なくなる中、好きな事を学べて仲間も増え、喉の筋肉が自然と鍛えられて誤嚥性肺炎などを防ぐことにもつながるので、一石三鳥くらいです」と笑顔で話していました。
- 伴さんは神奈川大学をはじめ色んな場所で様々な講座を受けていた中で、朗読講座の存在を知り受講。「最初は朗読技術を学ぶような内容だったら、活かす機会も無いので早々に辞めようと思っていましたが、参加してみると受講者同士で作品の解釈を議論することもあって、ただの朗読に終始していない点も驚きました」と魅力を語ります。
受講の申し込みは電話(045-682-5553)かファクス(045-682-5554)、または1000円割引となるインターネットから。
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