神奈川大学みなとみらいエクステンションセンター<KUポートスクエア>で、沖縄返還から50年目を迎える2022年に開講した「首里城から見る琉球・沖縄の歴史と文化」。神奈川大学非文字資料研究センター主催。30~80代と幅広い年齢層の受講生が集まり、早くも注目を集めている同講座について取材してきました!
多角的な面から首里城を考える
首里城はグスクと呼ばれる琉球王国の王城で、琉球王朝とともに歴史を刻んできました。1879年の廃藩置県により明治国家に明け渡され、紆余曲折を経て太平洋戦争の渦に巻き込まれていきます。
同講座では民俗、歴史、フランス文化などの異なる分野を専門とする小熊誠教授、後田多敦教授、熊谷謙介教授が講師を務め、それぞれが「首里城」をキーワードに、沖縄の歴史と文化を解き明かしていきます。
受講は3つの形から選択
講座は、対面講座とその様子を同時中継で配信するライブ配信のいずれかから受講形式を選ぶことができるハイフレックス方式で開催します。また当日欠席された場合や復習用として講座を収録した動画も配信しています。
全5回のうち第4回目で、熊谷教授が講師を務める「近代における首里城と欧米社会」に参加。幕末以来、琉球に押し寄せてきた欧米諸国の中でもフランス一行の足跡を、様々な文献を通して辿っていきました。
熊谷教授は「私自身も今回の研究で、フランスと琉球・沖縄との関わりが深いことを知りました。首里城について焼失を機に興味を持った方も多く、インターネットで調べられるかと思いますが、順序立てて整理し学ぶことができるのは大学ならでは。現在、再建への熱い議論が巻き起こっていますので、『生きる歴史』について現地の熱気を伝えられたらと考えています」と語っていました。
次回は2022年5月「沖縄の日本『復帰』50年」
次回は2022年5月、神奈川大学日本常民文化研究所主催で「沖縄の日本『復帰』50年」をテーマに全4回で開催を予定しています。
熊谷教授は「皆さん学びに対して意欲的で、歴史に対する感受性が強い印象があります。フランスでは年長の方が大学に来るのは普通の光景なので、日本でも現役世代も含め気軽に受講頂けたら嬉しいです」と呼びかけました。
受講生からの感想もご紹介します。「貴重な資料・写真などたくさん見せていただき、知りたい意欲が増すとともに、たくさんのことを学んだ素晴らしい講座でした。全力の熱情で伝えてくださる講師の方に感謝します。次回も楽しみです」
受講の申し込みは電話(045-682-5553)かファクス(045-682-5554)、または1000円割引となるインターネットから。
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