【県西いやしの旅 箱根編】 きらめく芸術に触れて心もキラリ お気に入りのアートを探すいやしの旅

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日本有数の温泉地として知られる箱根町は、世界的な名画や工芸品を収蔵する美術館が数多く集まるアートのまちでもあります。多彩な芸術作品と触れ合うことで心がいやされる未病改善を実践しながら、お気に入りのアート探しの旅を楽しみましょう。

【目次】
箱根ラリック美術館
箱根ガラスの森美術館
ポーラ美術館
彫刻の森美術館
成川美術館
箱根ドールハウス美術館

箱根ラリック美術館

ブローチ「シルフィード」(写真提供:箱根ラリック美術館)

「箱根ラリック美術館」は、ジュエリーとガラス工芸家であるルネ・ラリック(1860-1945)の作品を展示した美術館です。ラリックは、19世紀末から20世紀初頭に興った、左右非対称の有機的な曲線美が特徴のアール・ヌーヴォーと、幾何学的なスタイルが特徴のアール・デコの両時代で活躍しました。この美術館では、彼がジュエリー作家として20代から40代までに制作したアクセサリーや装飾品、50代以降のガラス工芸家として制作した約230点の作品を展示しており、作品鑑賞を通してラリックの人生の変遷をたどることができます。

特別展示「LE TRAIN(ル・トラン)」でティータイム(写真提供:箱根ラリック美術館)

この美術館を訪れたときに忘れてはならないのが、特別展示「LE TRAIN(ル・トラン)」です。1929年当初は、パリとフランス南部を結ぶルートとして開通していた「コート・ダジュール」号として運行、その後オリエント急行の路線で走行し2001年まで現役で活躍しました。その内装はラリックが手掛け、ラリックの細部まで行き届いた美意識の中で楽しむ紅茶とデザートは、格別のいやしを提供してくれることでしょう。

■箱根ラリック美術館
場所/神奈川県足柄下郡箱根町仙石原186-1
問い合わせ/0460-84-2255
http://www.lalique-museum.com/
営業時間/9:00∼16:00(入館は15:30まで)
料金/大人1,500円 大学生・高校生・シニア(65歳以上)1,300円 中学生・小学生800円
   障害者手帳をお持ちのご本人及び付添者(1名まで)750円
休館日/第3木曜日(8月無休、展示替えのため臨時休館あり)

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箱根ガラスの森美術館

紅葉が美しい庭園(写真提供:箱根ガラスの森美術館)

「箱根ガラスの森美術館」は、ヴェネチアン・グラスを専門とする美術館です。美術館の入口を抜けると、大涌谷と美しい庭園が出迎えてくれます。初夏のアジサイやバラなどの花々のほか、秋は紅葉、冬はクリスマス・イルミネーションなど、季節によって違った景色を見せてくれます。庭園の池ではマガモが泳いでおり、毎年夏休み前になるとヒナが生まれ、母ガモの後を追うように泳ぐ仲睦まじい光景が見られます。

1500年頃にヴェネチアで制作された「点彩花文蓋付ゴブレット」(写真提供:箱根ガラスの森美術館)

ヴェネチアン・グラスとは、イタリアのヴェネチア産のガラス工芸品です。一つ一つが熟練したガラス職人による手作りで、職人の細やかなデザインや気品のあるシルエットが世界でも人気を博しています。同館では、15世紀後半から20世紀までの珠玉の作品が展示されています。中でも、「点彩花文蓋付ゴブレット」は1500年頃の作品で、典型的なビザンチンの聖餐坏のシルエットにイスラム様式の点彩文様と金泥が装飾されており、15~16世紀にヴェネチアが東西の文化が交わる国際色豊かな都市であったことが伝わる逸品です。このほか、美術館には「現代ガラス美術館」が併設されており、20世紀のガラス彫刻作品を鑑賞できます。

緑の庭園を見渡すことができるカフェテラス(写真提供:箱根ガラスの森美術館)

美術館に併設するカフェ・レストランでは、香り高いカプチーノや手作りのケーキ、こだわりのジェラートなどを提供しています。芸術鑑賞の後は、ヴェネチアン・グラスの魅力について、家族や友人同士、時間を忘れて語り合うのも素敵ですね。

■箱根ガラスの森美術館
場所/神奈川県足柄下郡箱根町仙石原940-48
問い合わせ/0460-86-3111
https://www.hakone-garasunomori.jp/
営業時間/10:00∼17:30(入館は17:00まで)
料金/大人1,800円 シニア割引(65歳以上)1,700円 大学生・高校生1,300円 中学生・小学生600円
障害者手帳をお持ちのご本人及び付添者(1名まで)大人・大学生・高校生900円 中学生・小学生400円
休館日/成人の日の翌日から11日間は冬季休館

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ポーラ美術館

自然との「共生」の理念が息づく美術館。木々の高さを越えないように設計されています(写真提供:ポーラ美術館)

「ポーラ美術館」は、「箱根の自然と美術の共生」をコンセプトに平成14(2002)年に開館し、今年で20周年となります。樹齢300年超といわれるブナの巨木や、美しい木肌のヒメシャラが広がる富士箱根伊豆国立公園の自然に囲まれる立地で、美術館の中心を貫くアトリウムロビーには日射しが降り注いでいます。

クロード・モネ「睡蓮」(写真提供:ポーラ美術館)

ここでは、西洋絵画や日本画、版画、東洋陶磁などポーラ創業家2代目の故・鈴木常司氏が40数年かけて収集した約1万点のコレクションが収蔵されています。特に画家クロード・モネの作品を多く収蔵しており、「エトルタの夕焼け」(1885年)や「グラジオラス」(1881年)、「睡蓮」(1907年)など、光の表現を追求した印象派の絵画を鑑賞できます。

ロニ・ホーン「鳥葬(箱根)」ポーラ美術館 🄫 Roni Horn 🄫 Nagare Satoshi(写真提供:ポーラ美術館)

また、自然に囲まれた立地を生かした全長約1㎞の「森の遊歩道」は、森の中にたたずむ彫刻作品と美しい自然を一度に体感できるスポットです。じっくり、ゆっくり散策しながら心を整え、未病を改善しましょう。

■ポーラ美術館
場所/神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285
問い合わせ/0460-84-2111
https://www.polamuseum.or.jp/
営業時間/9:00∼17:00(入館は16:30まで)
料金/大人1,800円 シニア割引(65歳以上)1,600円 大学生・高校生1,300円 中学生以下無料
障害者手帳をお持ちのご本人及び付添者(1名まで)1,000円
休館日/年中無休(悪天候・展示替えのため臨時休館あり)
※令和4(2022)年3月31日から4月8日まで展示替えのため臨時休館

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彫刻の森美術館

若者が向かうその先には・・・

国内初の野外美術館としてオープンした「彫刻の森美術館」。7万㎡の庭園には、室内に置くことが難しい巨大な作品が120点ほど展示されています。「堅苦しい」「敷居が高い」という美術館のイメージを覆すような空間で、公園を散策するようにして作品と触れ合い、アートを身近に感じることができます。美術館の担当者は、「作家の意図を知るよりも、『良いな』とか『嫌だな』とか、人それぞれの感じ方で楽しんでいただければ」と話していました。

カラフルなステンドグラスに囲まれ、どこを見ても美しい

屋外展示場の作品の中でも若者たちの間で話題となっているのが、このガブリエル・ロアール作「幸せをよぶシンフォニー彫刻」です。中央の螺旋階段の周りの壁面に張りめぐらされた色とりどりのステンドグラスが美しく、幻想的な雰囲気を演出しています。実はこのステンドグラスは、一枚一枚、槌で手割りされています。そのため一枚ごとに光の屈折率が異なり、さまざまな方向へと光が拡散することから、より一層きらびやかになっているそうです。若い人たちがここで塔内の写真や自撮り写真を撮影し、SNS等へ投稿していました。

ピカソ館。ピカソの長女から譲り受けた作品を中心に展示している

また、屋外展示場にあるピカソ館では、彫刻の森美術館が所蔵する300点余りのピカソ・コレクションを、テーマに合わせて展示しています。「これぞピカソ」と思える絵画だけでなく、セラミックや金属を使用した造形作品も多く収蔵しています。これらの作品を通して、ピカソがさまざまな手法を駆使しながら自身の表現方法やイメージを深めていった過程を感じることができます。

屋外を歩いていると、木で組み立てられた巨大な木造ドームが

ピカソ館のすぐ隣には「おくりもの:未知のポケット2」があります。日本の伝統的な組み木の技術で建てられており、釘を一切使っていません。近づいてみると、中からは子どもたちのはしゃぐ声が聞こえてきました。

「ネットの森」で遊ぶ子どもたち

子どもたちの声がする方に入ってみると、屋内には巨大な手編みのハンモックを幾重にも重ねた体験型アート作品「ネットの森」がありました。作品の中で跳ねたり、ボール状の部分につかまってみたりと、遊びを通じて色彩感覚や造形感覚を体感することができます(※遊べるのは小学生まで)。

源泉掛け流しの足湯でほっと一息

広大な敷地で歩き疲れたら、足湯でほっと一息。敷地内で湧出する5本の源泉に加水したお湯が張られています。足から体全体を温めて、心身ともにリラックスできます。

■彫刻の森美術館
場所/神奈川県足柄下郡箱根町二ノ平1121
問い合わせ/0460-82-1161
https://www.hakone-oam.or.jp/
営業時間/9:00∼17:00(入館は16:30まで)
料金/一般1,600円 大学生・高校生1,200円 中学生・小学生800円
障害者手帳をお持ちのご本人及び付添者(2名まで)一般1,000円 大学生・高校生700円 中学生・小学生500円 
休館日/年中無休

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成川美術館

自然と文化が共生する箱根の絶景にいやされます

箱根を代表する芦ノ湖と箱根神社の赤い鳥居、そして富士山を望む大パノラマ。それらを長さ50mのガラス窓から見渡すことができる展望ラウンジを有するのが、「成川美術館」です。この美術館は、実業家の成川實氏が収集した昭和中期以降の現代日本画のコレクションを中心に、昭和63(1988)年に開館しました。

広々とした空間でゆったりと鑑賞できます

4,000点以上のコレクションの中でも、現代日本画壇を代表する森田りえ子や、従来の日本画にはなかった体温や肌の質感を感じさせる画法を編み出した石本正らの作品群の数は日本でも1、2を誇ります。また、まだ世に知られていなくても将来有望と認めた画家の作品を精力的に収集・展示しており、もしかしたら50年、100年後の日本画の未来を左右する作品との出会いが待っているかもしれません。日本の美を感じる、極上の時間を味わってみてください。

■成川美術館
場所/神奈川県足柄下郡箱根町元箱根570
問い合わせ/0460-83-6828
http://www.narukawamuseum.co.jp/
営業時間/9:00∼17:00
料金/一般1,300円 大学生・高校生900円 中学生・小学生600円 幼児無料
障害者手帳をお持ちのご本人及び付添者(1名まで)1,000円 
休館日/無休

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箱根ドールハウス美術館

植物園を改装して平成29(2017)年にグランドオープンした美術館(写真提供:箱根ドールハウス美術館)

「箱根ドールハウス美術館」は、その名の通りドールハウス専門の美術館です。ドールハウスとは「小さな家」を意味し、12分の1サイズを基準にした、いわばミニチュア美術工芸品です。この美術館では、1790年代に作られたアンティーク作品から、日本やイギリスの現代作家が手掛けたものまで、館長のプライベートコレクションを中心に100点以上を常設展示しています。

細部まで目を凝らしても、まるで実物のような作りに驚きました(写真提供:箱根ドールハウス美術館)

ドールハウスの最大の魅力はその精巧さ。建物から調度品までまさに実物そっくりで、職人のこだわりと確かな技術が感じられます。美術館では「見る・旅する・学ぶ・遊ぶ・集める・作る」の6つの楽しみ方を提供しており、例えば「学ぶ」では、ドールハウス1つから当時の暮らしぶりや文化、歴史的背景などを読み取ることができるといいます。目を凝らしてじっくりと鑑賞し、その時代背景に考えをめぐらせる休日も楽しそうです。

■箱根ドールハウス美術館
場所/神奈川県足柄下郡箱根町芦之湯84-55
問い合わせ/0460-85-1321
http://hakonedollhouse.jp/
営業時間/4月∼10月10:00∼17:30(最終入館17:00)
     11月∼3月10:00∼17:00(最終入館16:30)
料金/一般1,200円 大学生・高校生・中学生1,000円 小人700円 小学生未満無料
障害者手帳をお持ちのご本人及び付添者(1名まで)半額 
休館日/12月31日∼1月3日
※平日の火曜日・水曜日・木曜日は予約制(原則、来場の2週間前までに予約)
※8月は無休(予約制なし)

ここに紹介した美術館はほんの一部。箱根町にはまだまだたくさんの美術館があります。お気に入りのアートに心をいやされる、未病改善の旅に出かけてみませんか。

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公開日:2022-03-16

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