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「悲しみ話し共有できる場に」 流産・死産等経験者の団体が茅ヶ崎で始動

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装飾品のサンキャッチャーを作る参加者(奥が菅さん)=提供写真

流産や死産、新生児死等を経験した人が集う場が2022年3月から茅ヶ崎市内で開かれる予定です。その中心となっているのが、自身も流産を繰り返す不育症を経験した菅美紀(すがみき)さん(46・市内在住)。これまでは横浜市鶴見区を拠点に活動をしてきましたが、昨年茅ヶ崎へ移住したのを機に、市内でも始動します。

「1人じゃない」救いに

厚生労働省の人口動態統計(2020年)では「12週以降の妊婦が死産を経験するのは約50人に1人、12週未満の流産は妊娠全体の15%」におよぶといいます。

菅さん自身もこれまで3度の流産を経験しました。しかし医師からは「よくあること」と言われ、「赤ちゃんの死を軽視されているようで傷ついた」と振り返ります。

「同じ経験をした人たちと話したかった」というが情報は少なく、「生活の中で外出すれば妊婦さんや赤ちゃんを見てつらい」と次第に塞ぎ込み、孤立していきました。

7年前、待望の女児を出産。しかし流産を経験した時の感情が消えることはありませんでした。そこで2018年、「同じような思いをした人たちと集まれる場所を自分でも作ってみよう」と一人でグループを立ち上げ「ANGEL’s HEART」と名付けた。

始動すると周りからは「実は私も」という声が次々と寄せられ、「その多さに驚いた」といいます。

同グループでは、赤ちゃんを亡くした人が集まる「お話し会」のほか、「流産した赤ちゃんにはお墓など何も残らない。思いを馳せる場所を作りたかった」と、太陽光を集める装飾品であるサンキャッチャー作りを行ってきました。

太陽光を集める装飾品であるサンキャッチャー

「今でもつらくなることがある」という菅さんですが、それでも活動を続けるのは「子どもを亡くした悲しみは消えなくても『自分だけじゃない、1人じゃない』と思うだけで救われることがあるのでは」という思いから。「いつか娘が母親になった時など、次世代が安心して支援を受けられる社会になってほしい」と話します。

菅さんは昨春、茅ヶ崎に移住。今後は茅ヶ崎を拠点に、月1回程度のペースでお話会を開催していく予定です。また「行政などと連携して、メンタル面のケアを行う体制や仕組みを一緒に考えていきたい」とのこと。今年1月には茅ヶ崎市の職員や保健師、看護師、助産師などを対象に講演を実施しました。菅さんは「同じ思いをしている1人でも多くの人に情報が届けば」と話しています。

啓発活動も実施

赤ちゃんを亡くした家族の心のケアや支援の必要性の意識向上、亡くなった赤ちゃんへ思いを寄せることなどを目的とするベイビーロス アウェアネス ウィークという国際的な啓発週間(毎年10月9日〜15日)や、最終日の午後7〜8時に「亡くなった赤ちゃんを想ってキャンドルを灯す」ウェーブオブライトが世界中で開催されるほか、活動啓発の国際的シンボル「ピンク&ブルーリボン」も存在します。日本では認知が低いものの、菅さんはこれらを日本全国に広めようと活動する団体「BLFS Angie」の共同代表も務めています。

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住所

神奈川県茅ヶ崎市

メールアドレス

angelsheart.sugamiki@gmail.com

公開日:2022-02-28

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