いよいよ4月から燃やせるごみの有料化がスタートします。茅ヶ崎市内で子育て中の記者Oは、2021年から2種類のコンポストを用意し、家族で生ごみ削減に取り組んでいます。【前編】キエーロで「生ごみ消え〜ろ」。4月からの茅ヶ崎市・ごみ有料化を受け、ベランダで挑戦!で紹介した木製コンポスト「キエーロ」に続いて、【後編】では「トートバッグ型コンポスト」についてレポートします。
生ごみを微生物の働きで分解して堆肥にする「コンポスト」。賃貸住宅や庭のないマンション暮らしの人にとっては、ハードルが高いかもしれません。
でも、そんな人でも気軽に利用できるのが「トートバッグ型コンポスト」です。ファスナー付きのバッグに、内袋を入れる2層構造で、その内袋に観葉植物用の土のようなオリジナルの基材を入れたら準備は完了。あとはキエーロと同様、生ごみをシャベルでまんべんなく混ぜ合わせるだけです。
内袋がそのままプランターに
数カ月後に堆肥になったら、内袋ごと取り出し、そのまま野菜を育てるプランターに早変わり。「生ごみ投入→堆肥→野菜を栽培→食べる」という環境にやさしいサイクルを家庭で無理なく続けられるのが、最大の魅力です。茅ヶ崎市内の取扱店では、家庭菜園で処理しきれない場合、堆肥を引き取り、農家へ届けるサービスを行っているお店もあるそうです。
野菜と果物の消費が多い我が家では、キエーロと併用
説明書には「1日あたり3〜400g約2カ月間投入でき、その後2〜3週間で栄養価の高い堆肥になる」とあります。しかし、野菜と果物の消費が激しい我が家の場合、毎日となると、さすがに分解が追いつきません。そのため、バッグ2つとキエーロとを併用し、何日も放ったらかしに。そのせいか、今のところ堆肥化には至っていない。
密閉し、臭い・害虫の侵入防止に
完全密閉ができる特別仕様のファスナーが採用されているだけあって、臭い漏れはほぼありません。
我が家では、さらに内袋をクリップで隙間なくしっかり閉じているほか、プランタースタンドに置いて通気性を良くしているので、虫の侵入も防げています。
バッグ型コンポストの魅力は、こうした設計もさることながら、素材や縫製が上質で、デザイン性に優れている点でしょう。キッチンやベランダに置いてもスタイリッシュで映えるため、女性やインテリアにこだわる人から支持を集めています。
かく言う私も、デザイン性に惹かれて購入。また消費者の「買う責任」として、素材がペットボトルと廃プラスチックを再利用したものであることも、決め手になりました。
微生物が活性化し、バッグ内部がほかほか温かく
毎回、息子と楽しみにしていることがある。それはバッグがほかほかと温かくなってくること。微生物による分解が活発になっている証です。
ごみを出さないエコな生活は、子どもから湧き上がる「わくわく」や「なぜ」といった科学への芽生えや食育、情操教育にもつながっています。
キエーロと比べて、高コスト
コンパクトなバッグ型は、スペースが限られていますので、かさが増えるペースが早めです。そのため、2つ目が必要になることも。また、継続するには基材の追加(送料込みで約2,000円〜)が不可欠でコストが掛かます。一方、キエーロは黒土を追加する際の数百円で済みます。
それぞれのライフスタイルに合うコンポストを
数あるコンポストの中から、どのタイプが自分のライフスタイルに合うのか。それを探すのも、醍醐味の一つです。皆さんも楽しみながら家庭内ごみ処理に挑戦してみては。