誰もが知っているあのお菓子の箱やカップ麺の容器など、見慣れたパッケージがみたこともないアートに大変身!TwitterをはじめとしたSNSで世界中にファンを持つ、空箱職人「はるきる」さん の人気作品から初公開の最新作まで、約60点を集めた「空箱職人はるきる展」がそごう美術館で5月27日(金)から7月3日(日)まで開催されています。
箱の持っているイメージそのままに
会期前に行われた内覧会に潜入!はるきるさんによるギャラリートークを交えてご紹介します。
はるきるといえばこの作品!《プリングルズの紳士たち》
緑のプリングルズ作品をTwitterで発表したところ「30万いいね」がつき、それを知ったメーカーからThank youカード&アソートパックが届いたそう。緑は「リーダー」、赤は「イケイケ」、青は「クール」、紫は「変わり者」、黄色は「おちゃめ」とそれぞれのキャラクターを設定し、《プリングルズの紳士たち》として再発表された作品。それぞれのキャラクターを指先までポーズをつけて表現したとか。スーツ姿にポケットチーフ、靴や靴紐まで、細部のこだわりに注目を!
原点の作品《アルフォートの空飛ぶ船》
《ムーンライトの時計塔》
史上最大、4種類計16箱を使った大作《シャルロッテの街》
はるきるさんの制作のこだわりは…
- 箱のイメージを大事にする
- 箱の文字を生かす
- 奥行を出して立体感を表現する
- 箱と箱の中に入っている素材だけで作る
パッケージ全体の7~8割を素材として使うことが多く、1つの作品は大体1~2箱あれば作れるとのこと。それを考えると16箱使ったこの作品はすごい!最多の45万「いいね」が付いたそうです。
360度全方向から鑑賞すべし《トッポの天空の城》
女性人気ナンバーワン!《ネスレの銀河鉄道》
はるきるさんの制作部屋も公開
机の上に置かれた道具を見るとはさみやカッターなど、小学生が図工の時間に使うようなものばかり。特殊な道具を使わずに、このアート作品が作れてしまうなんてすごい!
作品をじっくり見ていると「こんなデザインあったっけ?」「元の箱のこの部分がここに!」という発見も多く、童心にかえって楽しんでしまいました。
子どもに向けたメッセージでは「この作品展を見た帰りに『ぼくもあんな風に工作したい』と言ったらお菓子を買ってもらえるかも?!」とはるきるさん。最後に今後作りたい作品は?と聞いたところ「海外のパッケージなどにも目を向けて、海外進出したい」と話してくれました。
そごう美術館は中学生以下は入場無料なので、ぜひ多くの子どもたちに見て欲しいです!
<プロフィール>
1997年名古屋生まれ。
祖父母がスーパーマーケットを営んでいたことから、子どもの頃からお店にあったチラシや空箱を使って、戦隊ヒーローが使う剣や変身ベルトなどを作って遊んだり、NHK教育番組「つくってあそぼ」のワクワクさんに憧れて作るものをまねしたりと、工作が大好きな少年だった。本格的にペーパークラフトを学ぶために進学した神戸芸術工科大学アート・クラフト学科に在学中、「明治ザ・チョコレート」の箱でロボットを作ったのをきっかけに空箱工作をはじめ、作品をTwitterで発信、毎回大きな話題となる。卒業後、本格的に作家活動をはじめる。現在は、新作を制作しながら、企業とのコラボレーションも行っている。著書「お菓子の箱だけで作る空箱工作」「お菓子の箱だけで作るすごい空箱工作」(ワニブックス)も好評。