【取材レポート】横浜市神奈川区による独自の認知症の普及啓発・支援の取り組みに密着。「認知症高齢者みまもり協力店」って?

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【取材レポート】横浜市神奈川区による独自の認知症の普及啓発・支援の取り組みに密着。「認知症高齢者みまもり協力店」って?

 横浜市神奈川区では認知症の普及啓発や支援に注力していて、独自の取り組みなどを進めています。2022年12月には「認知症高齢者みまもり協力店」に対する研修会を区役所で行いました。

  • 認知症高齢者みまもり協力店」とは、認知症に対する正しい知識と具体的な対応を学ぶ認知症サポーター養成講座(厚生労働省認定)」を受けた人が1人以上在籍する店舗や事業所のこと。

 認知症の高齢者が住み慣れた地域でも安心して暮らせる街づくりを目指し認定された店舗・事業所には認定書とステッカーが配布される神奈川区独自の取り組みです。2017年から始まり、2022年8月現在において区内では238カ所が協力店に認定されています。また六角橋商店街は、商店街加盟店舗の30%以上が「認知症みまもり協力店」として認定されたため、「みまもり商店街」としても認定されています。

認知症みまもり協力店の案内チラシはこちら

協力店に認定されることのメリットとしては、

  • 認知症の人やその家族が困っていたら温かい声掛けや見守りを行うことにより、お客様サービスの向上やイメージアップにつながります
  • 神奈川区役所のホームページに店名が掲載され、「高齢者にやさしいお店」としてPRできます
  • 身近な方が認知症になった際に、適切な対応ができるようになります

といった点です。

 社会背景として、日本は高齢化社会の加速に伴い2025年には高齢者の5人に1人が認知症を発症するといわれており、2060年には3人に1人に増加する推計があります。神奈川区内においては現在、認知症の高齢者は推定8000人。13年後の2035年には1万人超になることが見込まれています。このようなことを踏まえると、「認知症高齢者みまもり協力店」の重要性が見えてきます。

「自分事」として体験できる研修会を企画

 「ただ実際認定されてから、協力店としての活動ができていない…」という店舗も。そこで区は、認知症高齢者みまもり協力店地域包括支援センター(地域ケアプラザ)等を対象にした研修会を企画し、当日は約40人が参加。認知症を「自分事」として体験する・考えることを目的とした朝日新聞社のプログラム「認知症フレンドリー講座」を参加者の方々が受講しました。

 講座では認知症のイメージや患者数などを調査データやアンケートを通して客観的に捉えるとともに、認知症当事者が体験や思いを語るインタビュー映像認知症の周囲の人の視点や接し方・気持ちをストーリー仕立てで描いた動画などを視聴し、認知症に対しての理解を深めていました。

 またゴーグルのような機器を装着し合成された映像や音響などを見ることで、その空間に入り込んだような感覚をもたせることが出来るVR(仮想現実)を活用し、認知症当事者が階段を下りる時に距離感が分からなくなったり錯視が見えていたりする日常生活における視点や感覚を体験することで、参加者が戸惑いや不安に共感する一幕もありました。

参加者にお話を伺いました

 講座後、参加した神奈川区地域子育て支援拠点かなーちえサテライト(入江)の東田信子さんと佐藤テレビ音響社(片倉)の佐藤誠さんにお話をお聞きしました。

 東田さんは「子育て世代が主に利用する場なので高齢者の方と関わる機会はあまりないけど、認知症が糖尿病や高血圧と同じで誰でもなるポピュラーな症状なのだと知りました。子育て世代の人たちにも認知症への理解を深めてもらい、誰にとっても優しいまちになってほしい」と話し、

 佐藤さんは「まちの電気屋はお客さんの家の中まで入って作業をする仕事なので、家の人との関わりも深くなる。だからこそ、その人の変化を感じ取りやすい仕事だと思うので、今回学んだ認知症の人との接し方などを生かしていきたい。また今後みまもり協力店同士で情報交換ができるような場所が作れれば良いですね」と語ってくれました。

東田さん(左)と佐藤さん(右)

 そのほか講座参加者のアンケートでは、

  • 周囲の理解と地域のつながりが、認知症への関わり方を変えていける事を再認識しました
  • 怖いイメージでしたが私たちと変わらないと思いました。本人の方がよっぽど怖くて不安な気持ちでいることを忘れないでいてあげたいです
  • お困り事を聞くのも大切だが、何をやりたいか聞き、自立支援していきたい

などの声が上がっていました。

 講師を務めた朝日新聞社の坂田一裕さんは「認知症の方は気持ちや声を聞いてもらえないと思っている方も多い。そんな中で、周囲の人たちが認知症をもつ人を1人の『人』として尊重し、その人の立場に立って考え、ケアを行おうとする考え方が大事になってくるかと思います」と呼びかけました。

講師を務めた坂田さん

住所

神奈川県横浜市神奈川区広台太田町3-8

問い合わせ

神奈川区福祉保健センター高齢・障害支援課

神奈川区役所高齢・障害支援課(広台太田町3-8) 045-411-7110

電話

045-411-7110

045-411-7110

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公開日:2022-12-21

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