家庭の余ったを持ち寄り、支援が必要な人への寄付につなげる活動
大正エリアの地元有志による「たいしょう食堂実行委員会」が3月、初めて地域で余った食料品などを集める「フードドライブ」を開催した。集まった食品は必要とする人たちへ直接提供され、循環型の配布会につながった。関係者らは手ごたえを感じており、今後1年を通じ継続開催していきたい考えだ。
フードドライブとは、家庭で余った食材や日用品を持ち寄り、支援が必要な人への寄付につなげる活動のこと。これまで同委員会はフードバンクなどからの寄付により食品配布会を実施してきたが、今回初めて自らが食料品を集め、配布した。
原宿地域ケアプラザなどでフードドライブの実施を告知。20人以上から缶詰や製菓などの食料品や衣服、洗剤用品、化粧品など230点が集まった。委員会の中山正代表は「想定以上の寄付があり、嬉しい悲鳴になった」と語り、1週間後に大正地区センターで行われた配布会では、約50家族にいつもより倍以上の支援品が手渡された。
後方支援を担当する同ケアプラザの小林潤一さんは、「これまで支援を受けてきた提供内容だけでは偏りがあり、より品目の幅を広げるべく企画されたもの」と説明。今回はそのトライアル(試用)として、同ケアプラザを会場に実施され、「思った以上で、非常にありがたかった」と振り返った。
コロナ禍で支援開始
同委員会は2019年に多世代交流を目的に地元有志により設立。3カ月に一度の頻度で大正地区センターを会場に、「地域食堂」を開催してきた。
そんな中、20年に新型コロナウイルスがまん延。中止を余儀なくされていたが、「地域で食に困っている人がいる」という話を受けたことから配布会を実施するように。同地区センターを会場に毎回300kg、150点ほどの食品を提供してきた。22年秋には地域食堂も復活し、現在のメンバーは5人。配布会や食堂に関わるボランティアを含めると、総勢50人ほどが活動している。
5月の会場 原宿地域ケアプラザ・4大正地区センター・深谷俣野地域ケアプラザ
次回5月28日(日)のフードドライブでは、大正地区センターと深谷俣野地域ケアプラザも会場に加わり、同エリア全体で寄付を募る。中山さんは「このエリアは市内で最大規模を誇り、4万人が住む。地域で余っているものを有効活用しながら、資金援助などで購入した生理用品なども提供し、配布会に訪れる多くの子育て世代の支援につなげられれば。一緒に活動するメンバーも募集中です」と呼びかける。(問)原宿地域ケアプラザ【電話】045・854・2291