かつて多摩川の両岸をつないだ「小向の渡し」を復活させようと、「小向の渡し勉強会」が11月23日(土)午前10時から11時30分、幸市民館第2会議室(幸区戸手本町1の11の2)で開催されます。主催はNPO法人水・防災機構(鈴木眞智子理事長)。
小向の渡しは、中世から1921年頃まで、現在の幸区小向仲野町にある電波塔付近から、大田区西六郷の区民広場付近を繋いでいたとされます。同機構理事長の鈴木さんによると、小向の渡しは「作場(さくば)渡し」として、農民の作業や庶民の移動手段として使われていたといいます。「乗船料金は、周辺の村の収入源にもなっていた」とも話しています。
勉強会では、多摩川に約45カ所あった渡し場の歴史、人々の生活、文化、周辺の地理などを学ぶ。当初は勉強会後にカヌーを使った渡し体験も予定していたが、台風19号の影響で多摩川の河川敷が荒れて中止となりました。
鈴木さんは、元々中原区で6年前から開催している「丸子の渡し祭り」の運営に携わっており、渡しの乗船体験などを実施してきました。今年で中原区から幸区に移住して6年ほど経過し、新たな「地元」を盛り上げる活動がしたいと思い立ちました。そんな中、小向にも渡し場があったことに着目し、地域活性に生かせないかと勉強会を企画したといいます。
鈴木さんは「オリンピックに向け、渡しを復活させ、海外の方にも多摩川を観光してもらえるようになれば」と意気込んでいます。
定員先着30人。11月15日(金)締切。申し込み、問い合わせは、多摩川の渡し勉強会事務局【メール】info@swcdpo.jpn.org。