川崎市と商店会、町会が連携し、登戸土地区画整理事業による空き地を「まちのひろば」(仮称)として活用する試みが7月に始まった。区役所通り登栄会商店街にある土地で、開放期間は約2年。三者と住民で協議を進めながら、用途を検討していく。
運営に協力するのは、区役所通り登栄会商店街振興組合(三平雅美理事長)と登戸中央町会(佐保田信次会長)。区画整理事業の仮換地により建物の撤去が完了し、管理者に返却する前の市の管理用地になっている10メートル四方程度の空き地を利用する。ごみの持ち帰り、夜間利用は午後9時までなど基本ルールを設けており、誰でも自由に利用できる。
登戸区画整理事務所は今月8日に登栄会、16日には同町会の会合で事業案を説明。三者での連携が決まった。広場には、踏圧に強く手入れが簡単な在来種植物「クラピア」を植栽中。約1カ月後には敷地一面に広がる見通しだ。
同事務所は「広場がまちのにぎわいのきっかけづくりになれば。商店会や町会、住民の皆さんと協議しながらまちづくりのアイデアに発展させたい」と期待を寄せる。
広場の初企画として17日には登栄会主催の夕涼みイベントが開催され、抽選会や飲食ブースで盛り上がりを見せた。「この辺りは公園が少ないので、ベンチを設置するなど集いの場になればいい」と三平理事長。「小さな催しを継続しながら定期化して、日頃の商店街利用につながっていけば」と思いを話す。
佐保田会長は「皆さんにとって有益な広場になるよう、話し合いながら活用方法を検討していきたい」と語った。