生田緑地の川崎市岡本太郎美術館で、企画展「岡本太郎と日本の伝統」が開催されている。「日本の伝統」とは何かを再考する機会として、岡本氏が撮影した写真作品を展示している。
岡本氏は1951年、東京国立博物館で縄文土器を目にし、その4次元的な造形力に衝撃を受けたという。以来、本来の日本の文化や日本人の美意識について考察を深め、1956年に著書「日本の伝統」として結実。企画展では、同書のためにシャッターを切った写真から、縄文土器や京都の古刹の庭園など、新たにプリントした写真を中心に並べている。
「伝統とは創造である」という岡本氏の精神を受け継ぐ現代芸術家として、小沢剛氏、鈴木伸吾氏、天明屋尚氏の作品も紹介している。