まちの「顔」となる景色をつくる仕事
湘南エリアの賃貸住宅でおなじみ「ユーミーらいふ」のグループ企業として、賃貸マンションやアパート、商業施設から高齢者・医療施設、官公庁まで、まちの「顔」となるような建築現場の施工管理を多く手掛ける株式会社丸山工務所(本社:藤沢市)。
不動産業という立場からまちづくり、地域社会への貢献を理念に掲げている丸山工務所が、顧客の幸せ、満足度を最大限に引き出すために重視しているのが、ほかでもない「社員の幸せ」です。丸山工務所でいきいきと働く若手社員に話を聞きました。
“手に職を”と「建築家」志し
藤沢市鵠沼のRC構造4階建の複合商業施設の建築現場。そこで現場監督として施工管理を担っているのが、ベトナム出身のグエン・ヴァン・バンさん(31)です。
ベトナム南部にある、国内の社会インフラ整備に携わるベトナム人技術者を養成する学校であるカントー大学(Can Tho University)の「建築科」で建築を学んでいたバンさん。
高校生の頃には「手に職があれば、仕事に困ることはないだろう」と、医者か建築家のどちらかになりたいと思っていたといいます。
「どちらも、これからベトナムが発展していくのに必要な技術だと思いましたが、より興味があった方にしました」と建築の道に進むことを決めたといいます。
「日本で現場監督になる」
ベトナムで構造設計の仕事をしていましたが、より高い技術を学びたいと日本で現場監督となることを目指し、2020年に来日しました。
「日本の建設現場の求人は多かったですが、丸山工務所は明るい雰囲気でアットホームな感じがしたので、ここを選びました」
来日してまず驚いたのが、日本の気候。夏の過酷な暑さや冬の冷え込みには、何事もコツコツとこなしていくバンさんも「辛かった」と思わず苦笑い。「冬は現場に来ると寒さでホースの中が凍っていて、なかなか水が使えないことに驚いた」と振り返ります。
最近では、夏の暑さには涼しい風を送る空調服があったり、冬の寒さには保温性の高い作業着があったりと「慣れたのもあるかもしれませんが、建築業の過酷なイメージとは違い、仕事に集中できる環境が整っています」と話します。
語学や資格取得に勤しむ
日本に来る前の半年間、ベトナムで日本語を勉強していたというバンさん。
今では現場の職人さんたちとも冗談を言い合うほど仲が良く、円滑なコミュニケーションがとれていますが、言葉の壁を感じることもあったといいます。
来日時にはすでに漢字を使った読み書きをマスターしていたものの、職場で使う言葉は専門用語も多く、現場ならではの言葉や言い回しもあったため、「勉強通りにはいかない場面もありました」とバンさん。
来日当初は、スマートフォンで翻訳して、画面を見せながら意思疎通を図っていた頃もあったといいます。
そんな時、助けてくれたのは丸山工務所の先輩たち。
「仕事中だけでなくプライベートの雑談も含めて、僕にもわかるような言い回しでたくさん話してくれました。言葉の壁も一緒に乗り越えてくれました」
バンさんが一生懸命勉強する姿は、先輩や同僚たちの刺激となったようで、資格取得に向けて奮起する人が増えたそうです。
建築施工管理技士の資格試験はすべて日本語。
バンさんは努力を積み重ね、2023年に2級建築施工管理技士の資格を取得しました。2024年2月には1級建築施工管理技士の1次試験に合格して、1級建築施工管理技士補となりました。
また、普通自動車第一種運転免許も取得することができ、現在は会社から支給されたリース車に乗って、現場に通っています。
湘南ライフを満喫中
藤沢に本社を構える丸山工務所では、湘南エリアの魅力が感じられる現場も多いといいます。
バンさんは「現場に出るのが楽しい」と笑顔を見せてくれました。
来日して4年。すっかり気候にも慣れ、休日に散歩するのがルーティンに。
「湘南平には2、3回登りました。景色が綺麗で、リフレッシュになります」と湘南ライフを満喫中。「丸山工務所でならこれからも、いろいろなことを学ぶことができる。同じ志の仲間もいて、刺激を受けています」と話していました。
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