「不登校を克服」ってどういうこと?横浜市港北区「YGS高等部」が考える意味

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「不登校を克服」ってどういうこと?横浜市港北区「YGS高等部」が考える意味

文部科学省の調査結果(令和2年度)によると、全国の高校における長期欠席者数は約8万人でそのうち不登校によるものは約4万3千人といいます。平成16年以降の調査結果をみると、平成25年あたりまで減少傾向にありましたが、それ以降は横ばいの状況が続いています。

「不登校や引きこもりが『社会問題』として扱われるが、何が問題なのか、本質的な部分を見極めないといけない。単に学校に来る、授業を受ける、卒業しただけでは意味がない。その先の人生の「力」をつけることが『不登校を克服する』ということ」ときっぱり話すのはYGS高等部の山本弘明代表です。

山本弘明代表

YGS高等部はフリースクールを前身に、神奈川県教育委員会の指定を受けた技能連携校として数多くの生徒を受け入れ、『不登校の克服』へ導いてきました。授業には心理学や福祉の理論を取り入れ、カウンセリングを実施しています。特に「就職」にまでつながる教育が大きな特徴です。職業体験や資格取得の支援にも積極的で、就職希望者のほとんどが地元企業に就職しているといいます。

不登校自体は問題ない。その原因が問題

「不登校自体に問題はない。その原因がわからず、放置されたまま、生活を送っていることが問題」と山本校長は指摘します。

不登校や引きこもりになる原因は様々で複雑に絡み合っているといいます。勉強へのプレッシャーや学校での人間関係のストレスの場合、過去のいじめで学校になじめない場合、燃え尽き症候群など緊張状態から解き放たれた後の無気力の場合のほか、発達障害など生徒の特性・個性と関係するケースも少なくないといいます。

「学習習慣や生活環境だけでなく、発達障害や精神面、健康面から見ることが重要。例えば学習障害(LD)、注意欠如・多動性障害(ADHD)、アスペルガー症候群などの発達障害が認められるケースも少なくない」と山本校長。親が子どもの特性を気づいていないケースや受け入れていないケースも多く、「原因が見つからない」とされる状況になっているといいます。

また、家庭環境に大きく影響する夫婦仲も重要といい、「親のストレスは子どものストレスに直結し、抑圧された感情が爆発しやすくなる。子どもの前での夫婦げんかは、子どもにキレる姿の手本を見せていることと同じ」と指摘します。

実生活に活きる力をつける

そこでYGS高等部が重要視しているのが「実生活に活きる力」を身につけることです。そのため、生徒たちが関心を持ち、「面白い」と感じられる授業を進め、「参加」「理解」「習得」「活用」の好循環を生むことがポイントとなります。

「実生活に活きる力」を育む授業

YGS高等部では体験型の課外学習が多く、例えば、近隣企業への職業体験・インターンシップやボランティア参加、農業体験、自然教室といった授業が数多くあります。土曜日の特別授業「土曜会」ではエンタメ施設へ出かけたり、バーベキューを行ったりと、趣向を凝らしたイベントも実施し、普通の高校とは異なる楽しみがあります。日常の科目を担当する教員も社会経験が豊富な人材を採用し、生徒たちは様々な視点を持ちながら学校生活に取り組んでいます。

また山本校長は教育セミナーを積極的に開催しており、保護者や家庭を巻き込みながら、様々な問題を抱える生徒に向き合っています。

「何よりも大切なのは生徒自身が幸せであること。YGS高等部で未来のなりたい自分を探してほしい。一歩ずつ始めよう」と呼びかけています。

YGS高等部では現在、転編入生を募集しているほか、同校への進学を検討している保護者を対象に教育相談・進路相談を受け付けています。

詳しくはYGS高等部のホームページまたは電話による問い合わせを。

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住所

神奈川県横浜市港北区菊名7-7-5

問い合わせ

YGS高等部 山本弘明校長

電話

045-421-4261

045-421-4261

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公開日:2022-09-30

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