横浜・川崎を中心に「引きこもり」や「不登校」、「学業不振」などで悩む小中高生とその保護者を支援しているのが「NPO法人青少年育成開発協会」です。「地域での人的交流を通じて地域を育てる」「地域で埋もれている青少年がめざめ、生きる喜びを知る」をテーマに掲げ、セミナーの開催や個別相談を実施しています。
精神や心理学の視点から
「引きこもりや不登校になる原因は様々です。やる気の問題ではありません。子どもを取り巻く学校や家庭の環境はもちろん、その子の特性や精神・心身の健康状態も大きくかかわります。発達障害の場合もあります。しっかりとその原因に向き合うことが大切です」。そう話すのは、同NPO代表の山本弘明さんです。精神保健福祉士やスクールカウンセラーの資格を持ち、さらに引きこもりや学業不振で悩む生徒を積極的に受け入れる学校、技能連携校YGS高等部とYGS大学部を築き上げました。
好評博すセミナー
同NPOが定期的に開催するセミナーは好評を博し、保護者だけでなく、教育関係者の参加者も多いといいます。山本さんが長年、中高生と向き合ってきた経験に加え、専門的に学んできた心理学の分野の視点が融合した内容に関心が集まっています。
例えば、「ゲーム依存と対応セミナー」では依存症にいたるまでの段階やそのメカニズムをわかりやすく解説しています。脳の働きにも触れ、家庭でできる予防法や対応策を紹介しているのがポイントです。山本さんは「ゲーム以外に幸せと感じることを少しでも多くつくることが大切。人との会話、軽い運動、自然との接触を増やすことの効果が大きい」といいます。
そのほか、不登校や引きこもりと発達障害との因果関係に迫る内容や、学習意欲を高める学習方法を考える内容など、小中学生の子どもを持つ保護者にとっては関心が高い内容ばかりです。
丁寧に向き合う姿勢も
山本さんが高い評価を得る理由は、子どもや保護者と丁寧に向き合う姿勢にあります。学校やNPOの活動で多忙を極める中、個別の教育相談や進路相談にも乗っています。家庭での教育や学校での指導に役立つ知識や考えのポイントをまとめた資料も好評で無料配布しています。
「中高生の成長にとって重要なのは、仲間や家族と喜びや幸せを共有し合えること。そのための『目標さがし』を手伝うのが私たちの役割です。子どもの教育のことで困ったことがあればセミナーにご参加ください」と話します。
セミナーは毎月開催中。日程や内容はホームページをご覧ください。
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